私の名は探索者A。
かつて、このメルンテーゼに潜む宇宙的恐怖の謎に挑んだ者だ。

この手記が後に続く何者かへの警鐘とならん事を祈る。


ある日、偶然にも王城前で地下へと続く階段を発見した私は恐るべきものを目にした。

そこはまるで何十匹、何百匹といった無数の寄生虫のような紐のような「何か」がのたうちまわった痕が壁や床一面にびっしりと刻まれている名状し難い一室だった。
私は最初、それが単におぞましくも奇妙な模様だと思っていたのだが、慎重に調べていくにつれそれがまるで文章のような体をなしている事に気がついたのだ。

文字とも呼べぬ様な狂気じみた模様の中で、かろうじて読み取れる部分が多い箇所を下記に書き写す。


レま″＜＠ナょまぇレよ＜τぃらちゃω

、キょぅカゝらレま″ぅレナωσナ=ひ″カゞレよι″まゑ∋

レヽまヵゝら`⊂っτもナニ＠ιゐT=ね！


いったい、これが何を意味するのか。
神ならぬ卑小な人間の知恵では思考する事すらおこがましいのだろう。

だが、使命感と好奇心が私に"これ"の解読へと駆り立てたのだった。
それが底知れぬ深淵に通じる袋小路だとも知らずに！


こうしてこの手記を書いている最中にも何者かの視線を感じる。

ああ、まさか……そんな……！

　　　　　　　　　　　　　窓に！　窓に！


* * 手記は不自然にここで途切れている * *


クティラちゃん「まったく失礼しちゃうよね！人の日記を盗み見するなんてさ！（まぐまぐ）」