人形のようだと、言われました。
確かにそうなのでしょう。
私は、人の形をした依代。

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異世界に来ることになる、なんて思ってもみませんでした。
見るもの全てが新しくて、興味深いです。
世間知らずの私ですから、以前からずっとそうだったのですけれど。
永遠不変と思っていた、魂の輝きすら、ここでは少し違うのです。
この世界では、魂はまるで、花のように感じられます。
紅い花。ネクターと呼ばれる、あの花のように。

私に付き従うように現れた、精霊───いえ、エンブリオ。
こちらの世界では、珍しくない生き物なのだそうです。
私も、かわいらしいエンブリオと契約することができました。
ドール。人形の名前を冠するエンブリオだそうです。
一体どうして、人形のエンブリオが懐いてきたのでしょう。

知りたいことが、たくさんありますね。