人生は、戦いの連続である。

生きるために狩り、優劣を付けるために競い、奪い合うために争う。


「初めまして、私はルリアンナ。この一揆を影でサポートする参謀！ルリでもアンナでも——……」


狩猟民族としての生活、傭兵としての生活。
両方を通して、その事は心身に嫌というほど刻み込まれている。その跡は決して消えない。
もしこの世に戦いが生まれていなかったら、私に存在価値はない。
糞にも劣るクソったれ。XXXXビッチ。自信を持ってそう言える。


「——……ラルフ！ラールフー！！いまこっち来れるー？」


でも、私はその事を嫌いにはなれない。
だからこそ、私はその事を拒否出来ない。確信を持ってそう言える。


「——……呼ぶのは構わんがもう少し計画的にだな・・・」
「私のことなら大丈夫っ！喋り慣れてるからッ！！」
「・・・・・俺のほうは——……」


そんな私の前にも、他の道があるんじゃないかい？と耳元で囁く輩が現れた事がある。
アイツは果たして天使だったのか悪魔だったのか。今になっても何とも言えねェ。
ただ、あの時の言葉はマティーニを呑んでしまったあの夜と同じ感覚で、頭ン中にこびり付いている。
ミルクを飲んでも消えやしない。嗚呼、これは頑固で厄介だ。


「——……まずは腕試しだ。ネクターも多くないが・・・・・何より、無駄な怪我人は減らしたいからな」


あえて口にしよう。私の名はマシリー・ラブォーク。
戦って戦って、少し休んではまた戦って、戦って。今までの人生そう過ごして来た。
これからも、そうなのだと胸に誓っている。


「っというわけで、貴方の力・・・・・　見せてちょうだい！十分な実力なら、ネクターを預けるわ」



……名残惜しいが、カーテンコールのお時間だ。
ここから先より、新しい幕開けを向かえる一揆のお時間となるのだ。
望んでいた記念すべき第一歩を踏み出し、舞台挨拶と洒落込もう。急げや急げ。

ハローハロー神様。今日のご機嫌は如何でしょうか？
迷える子羊が、とびっきりの鬨の声（ウォークライ）をお届けに参りました。
地を踏み締め、土埃を上げ、爪を身構え、牙を突き立てて精一杯誇示する所存です。
どうぞ遠慮なく、耳ン穴かっぽじいてご拝聴ください。

アーメン・ハレルヤ・ファッキンジーザス。

40cmほどの大きさの人形がゆっくりと二足歩行で近づいてくる。

スカートの裾をつまみ一礼。

首を傾げた人形が急に宙へと持ち上げられる。
つまみ上げたのは、身長は170前後、青髪の耳長。