王城が遙か遠くに霞んでいる。
その近くの街道を1人の少女と妖精…っぽい何か。

それを聞いたリオナが心配そうな顔でアストに言う。

自信ありげに小さな胸をドンと叩いてみせる。



どーでも良いが、妖精サイズの精霊の社交性って何だろう。
誰に定評性があるんだろう。
そんな考えがリオナの頭の中に去来しつつ、
気が付くと王城の街に到着していた。

王城の前には「村人がちょいと不満持ったんで一揆しようと思います」では
済まされない規模のもはや軍勢と呼ぶに相応しい数の人々。

ハズレを引く可能性も同程度存在しているのだが。
それはさておき、2人はまず、仲間を募る為に動くことにした。


…と、その時である。


目の前に、
どこから見ても、
どう考えても、
頑張って好意的に解釈しても


胡散臭〜い「参謀」を名乗る少女が


どこから見ても、
どう考えても、
頑張って好意的に解釈しても


ただの山賊にしか見えないおじさんを呼んできたのだった…。

羊たちはとてもうれしそうだ！