・来訪１日目
　俺は今、面接の順番待ちを利用してこの日記を書いている。

　今回の雇い主候補はメルンテーゼ世界の一揆衆…反乱軍ではないらしい。
ネクターさえ解放してくれれば、王が治世を続けるのは構わないってことみたいだな。
つまりはネクターってのは、他がどんなに優れててもこれを奪われては…ってレベルのものってことか。
まだ来たばかりでよくわからんが。

　まあ何はともあれ、仕事があるのは違いない…とわざわざ世界を超えてきたわけだ。
それはよかったんだが、どうやら少し出遅れてしまったようだ。
着いた時に軽く見ただけだが、俺の前にざっと１０００人以上はいた。
ところがそれに対し審査官はというと、なんと剛拳のラルフという男しかいないらしい。
この方がスムースに進むだろうと、先に契約を済ませてから来たのが裏目に出てしまった感じだ。

　これは数日はかかるな…と諦めて今日の夕飯を仕入れに行こうとした所、

　といった声が響いてきた。なるほど、それなら安心だな。
この事態を想定していた辺り、首謀者達は思った程無能ではないらしい。
実際これを書いている今も、凄い勢いで面接が進んでいる。
ちなみに名前は「量産型☆剛拳合体ラルファイザー」だとか。
たぶん俺が戦うのもそいつになるんだろうな。名前を覚えておかないと。

　おっと、どうやらそろそろ俺の番のようだ。
続きは終わってから書くことにしよう。