じゅうごにちめ。
朝の運動も無事に終わり、ぐぅと鳴るお腹を満たす為に朝食の準備をします。
簡単に朝食を作りお腹を満たすと私達は再び山の頂上を目指す為に歩きます。

暫く歩いて何とか山の頂上に辿り着くと、早速目的であったアラヤちゃんのお姉さんを見つけるべく山の下を見下ろして探します。
普通の人がこんな事をしても全然意味は無いですけど、私にはちょっとした秘策があります。
その秘策は農場時代に狩猟や安全確認の際に良く使っていた遠見魔術です。
この魔術を使うと、自分の視野や視界を大幅に広げて遠くまで見渡せるようにできる魔術なのです。

私は早速その遠見魔術を使うと蒼い瞳が淡く光ります。そして疲れない程度に目を凝らして見渡します。
アラヤちゃんからお姉さんの容姿を聞いたところ、どうやらアラヤちゃんとそっくりだそうです。
「それならすぐに見つかりそう。」と思って、かなり遠くの隅々まで探してみますが一向に見つかる気配はありません。

山の頂上から一周ぐるりと見渡してみましたが、どうやらアラヤちゃんのお姉さんは私の目の届かない場所に居るようで見つかりませんでした。

うーん、残念…私はがっくりと肩を落とします。
そう簡単には見つからないのは分かってても力になれないのが悔しいものです。

　＊　＊

結局あの後も何度か見渡してみましたが、アラヤちゃんのお姉さんが見つかる手掛りもありませんでした。
私も目と魔力の使いすぎで少し疲れてきたので、探すのは一旦止めて山の川・上流付近に来てみました。

山の頂上まで来る間に大分食料や水も消費していたので、川岸で水を汲みながらこれからどうしようかを3人で話し合います。
これ以上頂上から見渡していてもアラヤちゃんのお姉さんが見つかる確率も低そうな上に食料も心許無いです。

アレコレと3人で話し合った結果。
これ以上留まるにも食料が足りないので一旦山を下りて食料を補給してから、今度は違う場所から探索する事になりました。

そうと決まれば早速私達は山を下っていきます。
登りが険しかった分、下るのはとっても楽々で、すいすい〜と下っていきます。

私が調子に乗ってスキップで山を下ってると、そこに山を登ってる時とは違う敵さんが現れました。
蛇に雪女に変な鎧？山の上で出会ったレイスさんのお友達かしら？

何か知らないけど相手はこちらを襲う気満々のようです。
毎度ながらこの世界の生き物は好戦的で仕方ないとはいえちょっとうんざりします。
あちらが襲ってくるなら、こちらも対応しない訳には行きません。武器を取り出して構えます。

楽しみを邪魔された私は少しおかんむり。そんなの知らんがなな相手さんとの戦闘が始まります…。

>>ナナさん

>>アラヤちゃん