よし、少しずつだけど力がもどってきてる。
とはいえ、まだ顕現させられるのは力のほんの一部みたいね。

呟きながら近づくと下種2匹は逃げ出してしまった。
もう1匹は・・・知らないわ。食料にでもするんじゃないかしら。

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食料はある程度は無事だったみたい。
一段落したので、みんなでソウハの作ったスープを食べる。
ひとりだけ食べないのも変だし。
すごく久しぶりに食べるという行為をした気がする。
味覚はあるけど、もう自分の好みがどんなものだったか忘れてしまってる。
でもたぶんこれは『おいしい』のだと思う。

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食事も終わったので、休む準備をする。
周囲の木々にマークを付けていく。
ちょうど休む場所を中心に、円を描くように。

さすがに魔力を消耗しすぎたせいで、人避けの結界は張れない。
代わりに探知の結界を張って、二人の元にもどる。
ナナの方はよく見えないが、ソウハは眠ってるみたいだった。
アラヤは少し離れたところの木に寄りかかって目を閉じた。
別に眠るわけじゃないけれどね。

もう結構な時間、お姉ちゃんを探してる気がする。
アラヤと違って神術どころか最下級魔術すら使えないバカなお姉ちゃん。
まぁ刀術だけはアラヤと同じくらいできてたけど。

・・・もしかしてもう野垂れ死んでるんじゃ。
いや、でもあの時は少なくとも生きてたはず。
見えたビジョンがまやかしでなければ、だけど。
ともあれ、今は動いて探すしか手がない。

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考え事をしていると、探知の結界に反応があった。
数は２・・・いや、３。
目を開けてゆっくり立ち上がる。周囲はまだ暗い。
二人にも教えないとね・・・と思ったけど二人とももう起きてた。
まぁ早起きなのはいいことよね。

反応のあったほうに目を凝らすと、現れたのは割りと見飽きたアレとソレ。
あと・・・あの浮いてるのは何かしらね。
まぁ一緒に現れたんだから敵なのには変わりないはず。
とりあえず邪魔者は排除ね。

>>ソウハ

>>アラヤ