☆゜+　たつきの場合　゜+☆

言葉を詰まらせる様子にことりと首を傾けて

その後の、龍の意味には目を輝かせた。

エンブリオと同行者の話には頷きを返す。

恐らくマッスルポテトのことだろう、思い出してくすくす笑い

言って、わしわしと頭を撫でる

タツキの言葉をかみ締めているのか、ブツブツ呟き一人頷く。

強い決意や意志を抱いた人が大勢いるなか、自分の理由はずいぶん軽いものだ…。
少々の情けなさを感じて、思わず苦い笑いが漏れた。



「エンブリオ…ですか…」と呟くような少女の声には戸惑いや躊躇が感じられる。
変なことを聞いて困らせてしまったか…と、内心焦りを感じたが、嫌ではないという言葉に胸を撫で下ろした。

ポツリポツリとしてくれていた、自身のエンブリオの話をふいに止めると
布を被った“何か”をタツキは大事そうに取り出した。

初めて聞く言葉を理解しようと頭の中で反芻する。
タツキのエンブリオは“あーてぃふぁくと”という工芸品であり
同時に“やおよろず”という神でもある…ということだろうか。

少々思考が別の方向へ飛びそうになったが、
——目が無い
その単語に意識が浮上した。

不安が濃くなった声色に、気遣ってくれていることがよく分かり、自然と笑みがこぼれた。

自分でも情けないと感じながら、ぼそぼそ呟く。

　
茶々は躍っている！
　

　
手から離れたお茶を　はっ　として　がっ　ときて　ばっ　と茶々が飲んだ！　
　

　
なんでですの、ぶーっ、ですのー。と喚いているが意に返さず。
新聞やら号外の類を読み耽り、岐は盛んだななどど時折口に出す。