[SummerVacation]　参加中。

〜　日曜チキレ劇場　〜
【　けっこんしてよ！ギュス子さん　】

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☆登場人物紹介☆

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【　第６話　『　カノジョ（妖怪）が水着に着替えたら　』　】




扉を開けたら、そこには別世界が広がっていました。

ここは、冥土喫茶 『有楽飯庵』（うらめしあん）。異次元の扉で何処からでも行ける、憩いの妖怪メイド喫茶店です。


と、思わせておいての・・・・見渡す限りの青空！！照りつける太陽！！！
ここはメルンテーゼのどこかにあるという、とあるビーチ。

はい。ここは特設イベント会場、サマバケビーチ。今日の舞台は真夏のビーチからお送り致します。

色々ありまして、当メイド喫茶うらめしあんは、真夏のビーチに海の家として出店することになりました。
メルンテーゼに接続されることが多くなって以来、厳しくなってきていた売上をカバーする為にも、
経営戦略的にも、ここはひとつ外に打って出ることを選んだのであります。

もともと食事とドリンクには定評のあった喫茶店でありますし、
ある程度のクオリティさえ維持できれば、多少の高価格感も目をつぶってもらえるのが海の家の特性。

問題は客入りですが、年に一度の恒例イベントとも言えるサマバケ会場ではまったく心配がありません。
ほらもう至る所に水着の美男美女がわんさか！！！文章で表現するのが惜しいくらいの状況です。
詳しくはきっと誰か偉い人がステキな水着絵まとめとかしてくれるはずなので、そっちに期待しておきましょう。

それを言い出したらとても切ない感じがするわ猫ちゃん。まあ・・・いいじゃないの。そういう背景ってことで。



状況説明はこの辺にして、ひとまずお店の方はそれなりに繁盛しているようです。
定番の軽食メニューに加えて、良く冷えたドリンク類、メニューはシンプルでも評判はそこそこで。
店員のメイドさん２人も朝からひっきりなしで働いています。



食事の質の高さはもちろんのこと、それ以上にあたしたち店員の魅力も売上アップに貢献しているわね！

どういうこと？と首をかしげるギュス子さんに、猫ちゃんが視線で厨房の方へ誘導します。

じゅうじゅうと香ばしい音を立てる鉄板カウンターには、慣れた手付きでコテをさばくイケメンさんの姿がありました。
その鉄板コーナーを囲うように、何処からともなく集まった水着のお姉さんたちがキャーキャーと黄色い声をあげています。
コテを振るうたびになぜかキラキラと光が舞う不思議なイケメンエフェクトに、お姉さんたちの心もヒートアップ。

イケメンは、焼きそばを焼いてもカッコイイ。

そんな言葉が本当に実在するということを実感させられる凄い空間がそこにありました。

クモの子を散らすようにギャラリーという名のお客様を追い払うギュス子さん。

そうなのです。今日はお店のヘルプにイケメンさんも参加してくれていたのでした。
なんでも多忙になることを予想したテンチョーから直々にお願いがあってのことだとか。

普段はお客として来ているイケメンさんも、世話になっているテンチョーの頼みとあらば、と引き受けたそうです。
ただ当初はギュス子さんたちと同じホール担当になる予定でしたが、本人の丁重な辞退により
テンチョーの手がまわらない鉄板焼き物関係を担当することになったようです。

が、結果的には『なんか海の家にイケメンシェフがいる！』という噂を呼んで、客引きも兼ねてしまった様子でした。

売上アップにつながっているのだからスタッフとしては当然歓迎するべきところなのですが、ギュス子さんは少し不満な様子。
それもそのはず。お客様が増えたといってもそれはイケメンさん目当ての女性客ばかりなのですから。

本来なら客引きもホール担当のお仕事であると自負するギュス子さん。彼女の対抗意識をちょっと刺激してしまったようです。

お店としても男性客も増えてくれた方が良いわけなので、ギュス子さんの提案はあっさりと認められました。
看板娘であるメイド２人の力でさらに来店アップを目指すことに。

さっそく作戦会議が始まります。

そう言ってもギュス子さんはこの案で押し切るんだろう、と最初から予想がついたように、自ら提案をする猫ちゃん。
おかげで会議というものにすらならず、あっさりと企画が固まったのでありました。

そして数分後。各々が選んだ水着に着替え、再び海の家のホールに現れた２人の看板娘の姿を、
押しかけた男性客の皆様は暖かい拍手と熱い視線をもって迎えたのでした。




さて。その結果はといいますと。

ヽ(゜Д゜)ノ
　 ( ヽ(゜A゜ )ノ('∀`(゜∀゜ )ノ
　　|　|ノ　ノ└　　)V 　/
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（※作注：ここは本来外人４コマのＡＡが入るはずだったんです）

　　('A`('-`('д`('_` )
　　ノ　ノノ　ノノ　ノ)　ノ|
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（※作注：ここは本来外人４コマのＡＡが入るはずだったんです）



今日もまた世の中の無情さと、資本主義社会における格差の不条理を身を持って味わうギュス子さんでした。







つづく。


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