拝啓、お師匠様。

文化の違いについて、今日は書こうと思います。
私の書いている文字は、まさに文字通り、横書きであるのですが、先日、文字を縦に書く人と出会いました。

機会があれば、その人が文字を縦に書く様子を見せてもらおうと思います。
その時は、何を書いてもらったのか教えてもらった上で、お師匠様にクイズを出すことにしましょう。
さて、この言葉は何を意味しているのでしょうか、という。

異なる文化圏の人と出会うことは楽しいです。
現在、この世界では一揆と呼ばれる大規模な戦闘が起きているわけですが、その戦闘の、いわば助っ人として、多くの世界から来訪者がやってきています。
それは、私にとって、多くの文化と触れ合うきっかけとなるといいなと思っています。

きっかけ。
切欠。

切り、欠けさせること。

では、私は何を切り、何を欠けさせているのでしょう。
何かを始めるということは、何かを欠けさせることなのでしょうか。

切られなければ、欠けさせられてしまわなければ、私達は動くことができないのでしょうか。

あるいは。
私は何も動いていないのかもしれません。

私の周りを、あるいは私の中を通り過ぎる多くの現象をとどまらせるために、吹き溜まらせる為に、傷が必要なのかもしれないのです。

　などと少し誂うように笑っている。
君は時間があるのならタンポポ荘のどこかでゆっくり話をするのも良いし、このまま雑談を続けても良い。

　
　そう言って左腕を捲くって見せる。

　その腕には細い白銀の腕輪が煌めいているが、
　煌めきは例えるなら影が光を帯びている様な歪なものだ。

のろのろと顔を上げるクラガの腕から赤黒い焔が立ち上る。それは獣へと姿を変え、具現化した。