城は広大だった。
一行は砂地を数日間歩き回って、
ひょんなことから地下へと続く道に辿り着く。

ガルは、八人という多すぎず少なすぎない人数の一人として行動している。
分類としてはパーティの集合体、所謂ギルドと呼ぶものになる。

国に反旗を翻したにしてはこの度の騒動は規模が小さい。
が、正攻法で国攻めをすれば莫大な人手と物資が要ることを考えれば、
少数精鋭で攻め込むのは有志を主戦力とした今"一揆"では理に適っている。
全ての戦力を一度に相手にする必要はなく、愚王さえ討ち取ればいいのだ。
尤も、一度に相手にする必要がないだけで、そこへ到るまで障害がないわけではない。

あの頭の弱い女が障害と呼べるかは疑問が残るところだが。
ガルは胸中でそんな悪態をつきながら、地下へと降りていく。

上での肌を焼くような熱気が嘘のように、一行はひんやりとした空気に迎えられた。

返事だけは元気がいい。

不安そうに指をさした。

あまり、人のことは言えないが。

その後、ちょっと言いづらそうに。

己の知的好奇心のためでもあるようだ。

くく、と軽く笑いつつ、話を続ける。