新王側についた兵士と出くわした。
尊大な態度の割りには、手応えのない相手だった。
以前、ルトに聞いた話では、城に勤める者の権力は一般人よりも強いらしい。
権力。
森の中で暮らす上では無縁だったが、外の世界ではそれほどまで自分を大きく見せることのできるものなのだろうか？
魔力であれ腕力であれ、直接他に影響を与えるものが、結局相手との力関係を決定づけるのではないのだろうか。
人間の世というのは、難しいものだ。

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今日もまた、一揆の賛同者と練習試合を行った。
再び一対多の闘いであり、さらには傭兵といった闘い慣れた者たちが組んだパーティであったために、まともな戦闘らしい流れにすらならなかった。

ティジュとエスペスは、よくやってくれていると思う、
ティジュは懸命に自分の力を振り絞ってくれている。
エスペスは直接闘いに参加せずとも、戦況を捉え的確な情報を展開してくれている。
私とて、手を抜いているつもりはない。
……だが、これが個の限界というものだろうか。

不穏な笑みを浮かべる。

エンブリオ達に興味深げな視線を送られ、頬など掻きつつ青年は苦笑する。
フイユモーヴの言葉には「なるほど」と相槌を打った後、

気楽に笑いながら肩を竦める。

続く言葉に、罰が悪そうに頬を掻きつつ、

そう名乗れば、青年は「よろしくな」と微笑みつつ握手を求めるかのように手を差し出した。

渋々ながらムーニアも刀を抜き、戦線に加わった！

妖精さんズに陣形を指示しつつ、刀を構えた。