【第４日目】

今日の敵はセイレーンとえびとセイウチ。
セイレーンはともかく、えび(どう見ても川海老ではない)とセイウチは海のものじゃないかしら？
疑問符はたくさん脳裏に浮かんだけれどとにかく勝利。

うん、だいぶ体も動くようになってきた気がするわ。
戦闘後、セイレーンの一人がなかまになりたそうにこちらをみている。
このゲームってドラ○エだったのかしら？

どうやら、セイレーンともエンブリオ契約ができるみたい。
なるほど。エンブリオって最初にリストで見せてもらったのが全部じゃないのね。
かわいいし、セイレーンと契約するのに異論はなし。

で、名前を決めてくれ、と言われたんだけど…。
どうしようかな。

「ええと、セイレーンだから…」

どうせなら分かりやすい名前がいいわよね。
エンジェルとウンディーネもアンジェラとヴィーラだし。

「セイレーンだから？」

遠音が促す。

「エレン！」

うん、素晴らしいネーミングセンスね、私。

「私が黒瀬だから黒川エレ…」

「駄目ーッ！！！！」

「うわ、びっくりしたわね。
　何よいきなり」

「それ以上いけない。
　当局に睨まれる」

「と、当局？」

「具体的には栗鼠とかバンダイカーンとか。
　そなた、消されたい？」

「い、いいえ。ごめんなさい」

「分かればいいの。
　気をつけてよね。巻き添えで消えるのは嫌よ」

どうやら何かよろしくない地雷を踏むところだったようだ。
十分気をつけないと。

「じゃあ、セイラとかどうかな？」

「うん、それなら大丈夫」

「よし、じゃあ、君の名前はセイラよ。
　よろしくね」

こうして、無事セイレーンのセイラはエンブリオ契約を結んで仲間になったのです。


【そなたレポート】
３日目。今日も例の現象が１度起きた。
それと、新発見。エンブリオは初期のリストにあるもの以外にもいるらしい。
どんな種類があるのかは今後要調査。
ピッツァマルゲリータ食べたい。

アピスはどこからかバラの花を出すと、数歩近づいて自称爽やかで危険な顔で笑いかける！

迷い込む。その言葉に眉を潜める。

ボロは着てても心は錦とでも言うのか、そう言いきる。
やがて自分の身なりに目をやられてることに気づいたのか頭を掻いて。