……当隊と違って、随分と本隊は賑やかだな。

なんで俺に言うんですかねぇ。

星屑の小川でとれた水ですからね。
高貴な方の御口に合わないかも知れませんよ。

……鏡見て喋ってんだよなァ？　面白顔クン。
鏡よ鏡、世界で一番ジョークが上手なのはだぁれ、ってかァ！
おいおい笑わせんなよ、腹が痛ェ！

新鮮なイモが喰えるっつーから、アレの首を落としてきたんだがよォ……。
ダメだろ、こりゃ。栄養は欠片もねェし、何より微塵も食欲が湧かねェ。

誰か喰いてェやついるか？　いるなら肉と交換してやっても構わねェぜ。

……水か。そうだな。こないだ拾った椰子の実、まだ持ってンだろ領主サマ。
加工するにしたってどうせ中身は使わねェ。叩き割って頂いちまおうぜ。

姉様、大丈夫だよ。
それに、この程度で疲れていてはこの先が大変だろう？

干し肉か……どちらかというと塩漬け肉という方が近いかもしれないね。
何しろここ数年は夏でも雪がちらつく程だ。冬に雪室（ゆきむろ）をきちんと作ってそこに保存しておけば、半年はもつから。

態度がでけェ？　着くなり酒や気遣いを要求するそっちも大して変わンねェだろ。
そんな自己分析も出来ねェほど、そっちの隊は耄碌してンのかァ？

それはそうと、ジャガイモならうちのチビ猿が拝借してたなァ。
見た目の期待を裏切らない手癖の悪さだぜ、ホント