ミツとの再会後、それならばと行動を共にすることになった。
とりあえずこれで、未知の土地での遭難の心配はしなくてすみそうだ。
その後、行動するなら少人数より多人数の方が安心だろうと、同行者を募った結果、妙に女性の比率が高くなってしまったのは少々誤算だったかもしれない。

俺が声をかけたのは、外世界で会社を営むギルベルタという女性だった。
軽く話を聞く限り、自分の出身世界と近しい世界から来ているようだった。
突っ込んだ会話まで出来てはいないが、もしかしたら同じ世界の出身者なのかもしれない。

そしてもう一人、彼女の連れのオデット。
年は俺より少し下くらいの、羽の生えた少女。
本人いわくほむんくるす？だそうだ。


まあ、この二人だけだと思っていたのだが、そこに更にプーア、ルーアという双子らしき女性も加わることになり……

文句を言える身でもないし拒絶するわけでもないが、女性ばかりで若干……何と言うのだろう、これは。
大抵女性の相手はアリスが口八丁手八丁でこなすのを見てきただけなので、どう対応していいのかよくわからない、そんな不安がある。
居心地が悪い？とでも言えばいいんだろうか。


……その内慣れると思いたい。



──とにかく当分は、このメンバーで行動を共にすることになりそうだ。

佐藤さん、とつけようとしたら何やら(´・ω・`)とした顔をされた。
不満らしい。

何ならいいんだ。

ミツの問いに反応し、毛玉とつけられそうになったこと。
だが、ヌイという名前におちついたと訴えかけているようだ。

こちらをじっと見ている少年に気付き、振り返る。

そう言って、にっこりと笑った。