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『ふふ♪今日はゆえちゃんにプレゼントがあるのよ♪』

「ぷれぜんとー？」

お母さんが嬉しそうに後ろ手に何か隠しながら近寄ってくる。
その姿からひらひらしたものが見えるものの何かはよくわからない。

『これ、ですわ♪私のお友達が編んでくれましたの♪』

そう言って見せてくれたのは真っ白なワンピース。

「わー♪かわいー！」

『ふふふ♪きっとゆえちゃんにぴったり似合いますわ♪』

「えへへーそーかなー……」

嬉しそうなお母さんの手に見えるそれはきっと私にピッタリのサイズで……。

『ええ♪勿論ですわ♪お願いした時は一人で子作りしちゃうなんてずるい！なんて怒られましたけどね♪』

「こづくり…？わたし？」

『まだ早いですわね♪ふふ、すぐに教えてさしあげますわ♪』

首を傾げながら私のサイズにピッタリあったワンピースに腕を通す。
ちゃんと着替えて、披露するようにくるりと一回転。
そうしたらお母さんは嬉しそうに笑ってくれた。



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朝日が差し込む。
目をこすりながらゆっくりと身体を起こし、洗面所にもそもそと向かう。

途中、変なものに蹴躓いて転んだり。
どうやらまだ寝ぼけているらしい。

気怠げな動きでまずは目を覚ましに……。
そしたらゴミをちゃんと片付けて、今日の準備をして……。
やることはそれなりに。

文句を言い始めた異形巨躯の従者をぐいぐい押しやる。

声をかけられて、少女は足を止めました。
けれど、あなたがクスクスと笑っているのに気づくと、不機嫌な顔になります。

はっきりとそう言ってから、フードを一度かぶりなおして話を続けます。

突然、白髪の少女に話しかけられ、少し狼狽える…が、気を取り直して。

彼女の最初の言葉と最後の言動に、おもわずサングラスが落ちてしまいそうな声をだしつつ彼女の体を見、背を見。
そして総合的な判断を下す。

190cmの巨体はゆっくりと腰を下ろし、彼女と目線を合わせる。

そう、ふと見かけたのは獣の耳だった。

決して珍しい訳では無いが、マジョリティでは在り得ない、そんな種族。

そして、それだけでは無い。
少女の気を引いたのは、可愛いワンピースを翻してぽてぽてと走っている姿。

足を止めて改めて見てみる。
周りを明るくする愛らしい雰囲気を感じる子だ。
あれは———

そんな益体も無い事を考えているとワンピースを纏った少女がこっちに向かってきた。

思わず、ワンピースの少女に声をかけていた。
それは混乱の為せる業だっただろう。少女は本来はそれほど外交的な性格では無かったから。