一日目

朝方は皆忙しいようで行軍（？）についていく商人の人たちとかは空が白んでくる前から静かに荷物をまとめ始めていた。

わたしもクセで早く起きてしまって、静かなうちに山菜とかを集めにあたりを散策に回る。

途中で小川を見つけた。軽く汗を流すのにちょうどいいかな？とおもったけど

むきむきな男の人がわざわざ水に入って、ばしゃばしゃ素振りしてたので断念。若干昨日のトラウマがよみがえる。

山菜のドロを落として鍋に水を汲むついでに、タオルを濡らしておいた。

どっか木陰で軽く体を拭くことにしよう。

しかし結構な距離があったのにこっちに気づいていたあたり、たぶん強い人系統なんだろうな。

ばしゃばしゃしてなかったら気づかなかったかもしれない。

程よく散策が終わる頃には片付けをしていた商人たちはあらかた出発してしまい

昨日ちいさな町があったところは元の原っぱに戻っていた。

からからから、と先行していく荷車を見送りながらエンブリオに預けていた道具をもらって朝食を作る。

と言ってもスープだけだけど。

集めておいた小枝で火を炊いて、鍋を火にかけぐつぐつ煮る。持ってきてた調味料ぶっかけて完成。

うむ、人に振る舞えるほどでは絶対にないけどそんなに悪くはない味だと思う。

よいおてまえで。



地味の元であるかちかちパンをスープで流し込み終わったころには大半の人は目を覚ましたようだった。

どうやら昨日一日でもうある程度グループは決まってしまっているようで

ところどころで賑やかな朝を迎えているところがある。

本で読んだことがある"はーい、グループ作ってー"が目の前で繰り広げられているかと思うと色んな意味で涙が出そうだ。

なんか雰囲気の悪そうなグループやら一人の人を数えて元気を出す。

我ながら器が小さい。

朝の支度が整い、みんながぞろぞろと先に進みはじめたところを見計らって距離を取りつつついていく。

こうやってわらわらっと進んでる分にはアリの行列に混じってるみたいで多少楽しい。

やつらはおっそろしいほど時間泥棒だ。

ぼーっと見てるうちに気づいたら空が赤らんでて

半泣きになりながら暗がりの中農作業を済ませたことが両手じゃ収まらないぐらいある。

アメちゃんを砕いてあげるとまた皆で運んでって非常に可愛い。

まあ、ここにどがーんと巨大なアメちゃんがふってきたとしても人が多くて近寄ろうともしないけどね。むしろ逃げる。

出来損ないアリ的な存在と言っても過言ではない。

初めて使った。過言ではない。



とぼとぼと歩いてたら行列の先の方から金属音が聞こえてきた。

どうやら戦闘が始まったらしい。

周りの人も聞こえたらしく戦場へ走っていく。

しまっておいた斧を取り出し構えながら走る。

こちらに目をつけている一匹のケット・シー。

裏山で何回か出くわして喧嘩したことがある。

多分勝てる。

しかもネクターもある。

つまり猫が飼える。

よっしゃああああああがんばる！！



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てことでなんやかんやあって無事契約完了！！

仲間になっていただくということでケット・シーの荷物の整理をさせていただきまして

少量のお金をいただきました。感謝。

夕方からだんだん露天販売ができはじめふらふらっと店を見て回ってみる。どこも結構人がいる。

愛想の悪そうなおじさんがやってるとこが人がいなかったので時間を潰せそうな本を買った。

タイトルは”効果付加に関するうんにゃらかんにゃら”。単語が読めない。

野草のたぐいが結構充実してるので食うには困らないだろうという判断。

というのもわたしの唯一の遊び相手だったアニマがケット・シーにお熱になってしまってヒマだからだ。

激しい誤算である。まさか"はーい、ペア作ってー"も体験させられるとは。

くそう…おまえ達だけで楽しそうに遊びやがって…！

仕方ないのでもう１体何かと契約できるまで、ゆっくり読んでなるだけ本の寿命を伸ばしていこう…。

馬鹿だからその必要もないかもしれないけど。

ちなみに開いて数ページ目で寝た。



二日目

長いから飛ばすけど今なんか兵隊さんがすごい怒ってます。

よし、帰るか。