俺様の飯に用意した、粥が炊けた。

　一人の女がやってきた。エルフの皮をかぶった妙なねーちゃんだった。オヤジが言ってた大魔王な気がするが、襲うつもりはないらしいのでまぁいいとしよう。
　レーンというらしい。粥を奢ってやった。

　暫くすると何やら竹槍を手にした女がきた。
　飢えているのか竹槍がボロボロだったので直してやる。粥を奢ってやった。
　カグヤというらしい。噛むと竹の味がした。肉のくせに植物要素があるのは竜的に非常食にベスト。

　そして更に暫く経った時、気付いたらちびっ子が共に粥をつついていた。名前を訊ねるとリカーというらしい。

　一揆などとやらで盛り上がってくらいだ。ここの世界は貧困に喘いでいるのだろうか。
　粥を炊いてるだけでここで生きていく為に必要な人員が揃ってしまった。
　もっとも、俺様が率いてやらねばどうも自由すぎて困る。
　本来俺様がそっち側だった筈だがな。

　やれやれ。
　だがこれは、感謝をすべきなのか？　なぁ、巽。

フェアリードライバーのバックル部分を展開すると、電子音と共に穏やかな光を放ち始めた。

フィリアスから宝玉を受けとり、バックル部分にセットする。
シュウスケの全身に強化骨格が瞬時に転送され、戦闘準備が完了した！