2.熱血男と三つ編みの女

ここ元素世界メルンテーゼで１ヶ月間 潜伏し、どうにか一揆の集団に紛れ込んだ。
忌み嫌ってはいてもこの修道服というモノは信用を得るには大変便利である。
魔王様の知り合いというエリエスヴィエラ様の加護を頂き、この世界の一般人程度には誤魔化せるだろう。

潜伏しながら調査した結果、この世界は今まさに戦火が燃えあがろうとしているらしい。
なんでも新しい王の横暴が過ぎるだとか？正直 私の知ったことではないが、
血を流させる方法など、通り魔的無差別殺人ぐらいしか思い浮かんでなかった私としては、好都合である。
未だ魔人として未完成であるが、徒党を組んでいない１対１ならば影から影に身を潜み、
狙っていけばどうにかできるかもしれない。
手を血に染めたこともない小娘であることは自覚しているが、魔王様の為だ。
どうってことはない、どうってことはないんだ。


目の前に現れた二人、男のは名をラルフ、三つ編みの女はルリアンナと言うらしい
王城前に集められた 私たち一揆への参加希望者は、優に2000を超えた。まだまだ増えているらしいが。
開始から数日は参加資格を見るという名目で監視がつくようなので闇討ちはできないようだ。
平凡を装いやり過ごすしかあるまい。

戦闘は簡単に終わった。
この男が見かけ倒しなのか、手を抜かれたか、それとも異世界人である私が異常かはわからないが、快勝だった、
魔力は使いきったものの、体力は余り切っている。
いまだわからないことが多い、エンブリオと呼ばれる契約も未だ なんとなくで使っている。

男はガハハと笑い、女はニタニタと笑っている。
不愉快だが表に出さずに思う、本当に新しい王が行っている政策は悪いモノなのか？
結局は誰か声の大きい存在の独りよがりではないのか？
ま、戦火が広がるのであれば暫く一揆側にいるのも吝かではないのだが…。


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好戦度

※桜はまだこの世界に不慣れだ。(最高好戦度+3)

1D4 = 1 ( 1 ) -1

目の前に現れた砂狼と蠍に桜は驚いている
すぐさま意識を戻し 眼前の敵に備える

フルートの音が聞こえる…