※注意、この物語はフィクションであり現実に実在する人名・企業・物質に似たような物が出てきても
対して気にしてはいけません。又、この日記では本編で全く登場しない裏方キャラクターが突然出現します。
見るに堪えないクオリティが保証されているので閲覧は推奨いたしません。何見てんだよ！！
※一応PTMとある程度の内容は合わせてあります、矛盾点があっても泣かない。

　　　[プロローグ・戸惑いの心、忘れ去られた面影]



「……はふっ…………柔らかい。」
数年ぶりになるベットに思わず声を漏らす、今でも夢のような気分だと天井を見上げる。
数日前までなら考えられなかった環境である。いや、家が焼き払われた半年前ですら……
「……ううん。」
落ち着かない、こんな豪華な宿に泊まるなんて初めてで。こんな柔らかいベットも初めてで。
とにかく、一瞬でこんなにも変わるなんて思って無くて……怖くなる。
　
事の始まりは、ラルフという男と戦わされた後。真夜中に怪我や痣を気にかけている時だった。
「立てる？」
そう声をかけてきた女性？は、私とさほど変わら無い容姿を持っていて流石に驚いた。
何しろ、この時間は既に明かりという明かりは月明かりぐらいしか無くって、治安もさほど良いと言えないこの世界では外を出歩いてるのは私か浮浪者くらいなものであったから。
だからこそ、最初はすぐに逃げた、走って走って転んで走って……油断は禁物だって知ってたから。
優しい声に騙されてはいけないって知ってたから……。
息を切らせて、空腹の吐き気を抑えて、前を向いて見ればさっきの女性が目の前で手を差し出していた。コレにも驚かされたけども。
「急に逃げ出すからビックリしたじゃない！ほら！立てる？」
「……いや…あの……さっき走った……ばっかり…………」
流石にコレにはツッコミを入れてしまった次の瞬間。
「うー！」
なんて言葉も聞こえて、久々に笑ってしまった。何故か懐かしい感じがした。
「ね？一緒に行きましょ？お腹すいてるでしょ？丁度用意させてるの！悪い話じゃないでしょ？」
そういって女性？(少女？)が私の腕を強引に引っ張っていく……思った以上に力強くていや速すぎてなんだか分からなくて。
気づいたら大きな家の門の前にいて……。
「どうしたの？目の前よ？えーっと、まだ名前聞いてなかったわね！」
ニッコニコ笑顔でなんて言われて、心の準備が出来てなくて。何も言えずにいたら
「そうね。先にご飯にしましょうか？」
なんて優しく頭を撫でられて……もうそれから先は良く覚えてなくて……。
ただその時に……思わず。
「……お願い…………一緒に居て……。」
なんて思わず言ってしまった気もする……何故だかは今でもよくわからない。
その後は、自己紹介をして、ご飯をごちそうしてもらって。今に至る……やっぱり良くは覚えてなくて……

ただ、何度思い返しても。今が楽しいとは思える。でも今までが、辛い日々であったと感じた事は無いのだけども……よくわからない。
とにかく解らない事だらけで怖くなる。
「……お姉様は隣かな。」
せめて一緒の部屋ならばこんな思いをしなくて済むのだろうか？
「試して……みよう……。」
考えるだけ辛くなる、人は寝て物事を忘れると本にも書いてあったし……

——静かに目をつぶりベットで大の字になり……

「……うぅ…………また…………」

——ベットから飛び上がり洗面台の前で嘔吐する。

「やっぱり……まだ………………何も変わってない……」
結局、本質は何一つ変わらない事を思い知らされる。素敵な出会いをしたと思うのに……頭にこびり着いて離れない。
でも、お父さんはただ厳しいだけで……悪いのは私で……。
「変わらなきゃ……いけないのかな？……」
答えは出ない、そもそもその"答え"がわかるなら……こんなに悩む事も無いと思う。


「……ごめんなさい。お姉様……夜には帰ります。」
どうせ眠れないのだ……今は頭を動かしたく無い。

——置き手紙を書き残し、革サンダルを履き直し昼の街へと歩きだす。
感情は纏まらず、行き先も無いけども。彼女は確かな感情を胸で確かめる。


「……強く……ならなきゃ。」

——その少女の意思を、昼間の太陽が強く照らし見守りながら。

NEXT...

おや？また誰か来た…人集まってる中だとドラゴンは目立つのかな…。

よっこいしょっとお座り…ではなく箱座りした。

触っても大丈夫そうです。ウロコ艶々です。