ふと、Ａ子は犬を連れた集団に目を止めた。
その中に見覚えのある顔を発見し、会釈をして近付いていく。
「お久しぶりです。こんなところでお会いするなんて。それに皆さんお揃いで」
「ああ、えっと、お久しぶりです。
すいませんお名前をド忘れして、ええっと……」
「互助会の防村詠子です。
大神様方には、本当に久しくお会いしておりませんでしたものね」
焦って真っ赤になった大神を見て、Ａ子はくすくす笑う。
『おい、詠子。猫臭い』
大神の足元に控える大きな黒犬が、不満げに鼻を鳴らした。
黒犬は大神家に代々受け継がれる犬神で、
この犬連れの集団は、全て人間の犬神使いだ。
「あら、おじさま。お分かりになります？
一揆の私の班に可愛い猫さんがおりますのよ」
『猫なんぞ一寸も可愛くなぞない！』
「うふふ、猫全般だなんて言ってませんわ。
その猫さん『が』、とっても可愛らしいという意味ですのよ」
『猫を飼う奴はみなそう言うわい。うちのこが一番なんじゃろう』
「そうよ。だから大神様はおじさまが一番大好きなのよ。
そうでしょう？」
Ａ子はしゃがんで黒犬を撫で、上目使いに大神を見詰める。
「ええ、まぁ……。ガミガミと恐いときもありますけど」
『お前が不甲斐ないからだ、若造め！』
「うぅ……。すみません……」
「あらあら仲の良いこと。
皆さんも一揆のためにこちらまでおいでに？」
「あ、いえ…」
大神は言葉を濁し、ちらりと黒犬を窺う。
その訴えかけるような視線に、嘆息をこぼして黒犬が応じる。
『依頼主までは明かせぬが、依頼でな。
一揆で集まった有象無象が近隣で略奪なぞをせぬよう警邏を、と』
「犬のお巡りさんをやるわけです。
防村さんも何かありましたら、我々に頼ってくださいね！」
大神は胸を張って力強く言った。
Ａ子はそれを見て、ほほえましそうに笑う。
「うふふ。ええ、そうね。
もしもの時にはお願いするわ」

ガササッ…

スタッ

猫は咥えていた鴨を解放する！

鴨は葱を振り回しながら 猫から逃げ 敵陣へ突っ込んで行く！！

−蛆丸は、ただいま隠密行動中−

猫は、戦い疲れてへばった鴨を捕獲した。ガブリ。

鴨は首根っこを猫に咥えられ、お持ち帰りされる…

さりげなくアイテムを踏んで隠す

猫は咥えていた鴨を解放する！

鴨は葱を振り回しながら 猫から逃げ 敵陣へ突っ込んで行く！！

猫は、戦い疲れてへばった鴨を捕獲した。ガブリ。

鴨は首根っこを猫に咥えられ、お持ち帰りされる…

ぬっ

ふわり

ざばぁ！