取り仕切っているらしい人に会った。女の子だった。
すんごい明るいの。すんごいハキハキしてるの。
なんだこの向日葵みたいな子は。
泣くぞ。
格好からして見てたぶん一揆の前はわたしとそんなに変わらない生き方してたに違いない。
何が違ったのか。食べ物か？パンか？パンのやつか？カチカチだったせいか？
おのれパンめ…今度からちょっと高いフワフワしたの買ってやる…。

そんなことを考えてる間も話は続いてるみたいで。
知り合いでない人と話すのも何時ぶりかわからない。
なるべく堂々と対応しようとしたのだけども
「はぇ」みたいななっさけない声を出してたと思う。

それから、自分で自分にダメ出しをしながら生返事をしていたら
どうやら話が進んでいたらしく、男の人と腕試しをされることになってしまった。
…男の人と。


男の人と。


やるきまんまんみたいでこわくなったのであわてておのをふりまわしました。


ぜんぜんきかないみたいでいっかいめはよけたけどおもいっきりたっくるされました。


くるくるーってそらをとびました。


にんげんってこんなにかたいんだなとおもいました。


あとはおぼえてません。


なんかネクターとか色々もらってたみたいなんで多分乗り切ったんだと思います。
…少し汗臭い…とほほ…。
とりあえず、野宿する場所探そう…。

　人混みに揉まれて消耗した貴方の横から、華奢な少女が弾き飛ばされて前に出てきました。
一瞬何を考えているのか良く分からない、無表情で飛ばされてきた方を見遣りましたが、
やがて貴方に焦点が合います

　失礼しましたでもなく、こんにちはでもなく。
困ったように半笑いで右手を顔の横くらいまで持ち上げて、ひらひら。
なんとなく、人見知りの匂いがするでしょうか？