２日目

ラリアンナさん、ラルフさんとの腕試しの後———

どうやら思いの外空腹だったようで、すっかりと意識を失ってしまっていました。
見知らぬ地で記憶を失った状態での気絶、恐ろしい事この上ないですが……まあ、やっちゃったもんはしょうがないですよね。


しかし、こんなご時世でも拾う神というのはあるようで。
目を覚ました自分は、ベッドの中に居ました。
そこはポポロさんとピアさんが経営する「タンポポ荘」のまだ主の居ない一室のベッドの中でした。

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幸いな事に、御二方とも事情を理解して頂いたようで、その部屋をそのまま利用してくれて構わない、と言って下さりました。
折角のお言葉なのと、他にアテも無かったのでご厚意に甘えさせて頂く事にし、一度地上に降りるためタンポポ荘を後にした自分は、最寄りの市場……というには些か規模が小さい様な、そんな場所へと降り立ったのです。



そこで出会ったのが、アマリア＝フロルマーシュでした。

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ヴァルトはそこで言葉を切ると、アマリアの頭をそっと撫でた。

フードを深く被った女性がもう少しでぶつかりそうなところで足を止める。

そう言って、右手に持つ蒼い八面体のクリスタルを掲げる。

ぐりは貴方に向きなおり、直立不動で敬礼する。

ヴァルトに近付いて来た少女は、そう言ってから丁寧に頭を下げた。

広庭の石畳にヒールの音を響かせながら、一人の女性がこちらへ向かってきた

レフは軽く一礼をすると、口元に手を当ててじっと見上げた。

「ああ」とつぶやくと、指をパチンと鳴らした。