【カルマの手記 - Ver.Mel - No.1】

— おや？ どうやら、また新しい世界へと辿り着いたようですね。
呼ばれたのでしょうか？ 何やら突然でしたが。

ふむ、抱えていた仕事のタスクが終わっていて良かった…。
投げ出す事はワタシのポリシーにひどく反しますからね。

では、手記も新しい世界用に更新しておきましょうか。
… これでよし、と。


— さて。
少々、情報収集も多少出来たので今の内に纏めておきましょう。

どうやらここは、『メルンテーゼ』と呼ばれる世界の様ですね。
ふむ… この世界には『エンブリオ』という種類の特異な生命体がいて、不思議な力が使えるとの事。

… と言いつつ、実は情報収集の最中に偶然手に入れた
『ネクター』という花弁の様な物体によって、一体のエンブリオと既に試しの契約を済ませてしまっていたりするのです。

さて、何やら傀儡にも近い外見をしていますが…
どういう能力を持っているのでしょうね？
ワタシの助けとなるモノならば嬉しいのですが。

… … おや？

何でしょう、やけに物々しい大規模な人だかりが？

… …ッ！！

ピンと来ました、新しい仕事の予感がします！
しかもそこそこ大きい… フフ、悪くないですね。

そして、丁度というか何というか
荒事にもなりそうな気配です…これは。

…いいタイミングです、このエンブリオとやらの力を試すチャンスでもあるかも知れませんね。

あわよくば、それなりに稼がせて頂くとしましょう！
それでは… 騒動の渦中へと
　
突　☆ 　入　ッ　！　！　！

二足歩行をする竜、もしくは竜人に似た者が足早に近付いていく。

話し掛けた相手に興味津々と言った顔。

お願いします、と頭を下げた。