〜1日目〜初回だけどENo.243様、ENo.494様、ENo.541様のキャラおよびアイコンを一部お借りしています。
-プロローグ……的な何か-
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ああ、今日もいつもの怒号が聞こえる。
ここはいろんなゴミクズやら鉄屑やらがたまってるガラクタの山。
人の気配はほとんどなく、匂いもひどく、汚れてて、足場も悪い、最悪の環境である。
こんな環境に住む人間などいるわけもないと思うだろう。……約二名いるから驚きだ。
やたらでかい長鎚持ちながら、無表情で毒を吐いてるのは
二人いるうちの弟のほう、クウ・シロザキ(ENo.541)である。
姉に連れられて食料探しに来てるらしい。
やたら重そうなチェーンソー持ちながら、顔をマジにして怒鳴ってるのは
二人いるうちの姉のほう、アンナ・シロザキ(ENo.455)である。
弟を引き連れて食料探しに来てるらしい……が、収集状況はよくないようだ。
手に持ってるチェーンソーにエンジンをかけ、クウに斬りかかろうとした!
が、しかし、そのチェーンソーの刃は、クウの持つ長鎚に塞がれ、ガリガリ音を立てるだけだった!
にしてもこの長鎚、チェーンソーの刃をこすりつけられても少しの傷しか付かない。かたい。
いつもの様に喧嘩している、その時だった。
ガサ……
アンナの足元で物音がした。
アンナは攻撃の手を休め、物音の正体を確認した。
そこにいたのは……。
変なガラクタの塊だった。
とりあえず持ち上げて見ることにした。
かなり重量があるがチェーンソーを軽々と振り回すその腕にとってはどうてことはなかった。
持ち上げられた塊は、突然暴れたした。
ジタバタ暴れても塊に張り付いたガラクタは剥がれない。
ガラクタの中に何かがいるみたいだが目しか見えず、他は闇。
傍観してるクウが、塊の中に手を突っ込む。
叩かれた。
叩かれたけどクウは表情を変えずにいた。だがそれでこのガラクタへの興味はなくなったらしい。
そもそも食料探しに来てるのだ、食料以外のものに興味を示すはずがなかった。
アンナはジャンクゴレムを投げ捨てようとした。
即答だった。クウもまた腹を空かせていたのだ。
二人共理解できてないようだ。
あたりまえだろう。いきなり契約といわれてもピンとくるはずもない。
ジャンクゴレムをおもいっきり蹴飛ばした。ジャンクゴレムは勢い良くそこにあったゴミ溜まりに突撃する。
『力が手に入る。』
その言葉の誘惑は強かった。……アンナにとっては。
アンナはどっちかというと戦闘狂だ。人を襲うのを好み、面倒なら暴力で解決するそんな女だ。
故に力を欲している。強くなればなんでもねじ伏せられるから。
そして出た結論が……。
こうして契約は成立した。
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-PT結成……的な何か-
その後はちゃんと、ジャンクゴレムに案内してもらって、食えそうな動物(兎)がいるところに案内された。
もちろん狩る。そこに慈悲はない。目の前の食料を淡々と採取するだけだった。
一人は恍惚の表情で、もう一人は無表情で。
アンナが何か発見したらしい。
それは人影、流し着を着た髪の長い人間だ。
こっちには気づいてないようで。
チェーンソー振りかざし、人影につっこむ!
通りすがりの人間の命はここまでか……!
と、思いきや……。
チェーンソーが振り下ろされる……だがそこに、さっきの人影はいなかった。
ではどこにいった?
真後ろだった。
一瞬でチェーンソーの気配を感じ取り、そして後ろへ回りこんだというのだ。
謎の男はアンナの首元へ長刀を添えている。どっちが優位に立っているか、一目瞭然であろう。
だがアンナはもうそんなことは気にしなかった。それよりも気になる単語を耳にしたのだから。
『いくらでも武器を振り回せる。』
この言葉もまた、アンナにとって強い誘惑だった。
なので返事はただひとつだった。
ひと通り話を終え、大体理解した後だった。
ちなみにこの場にはクウもいる。クウも参加することになったらしい。
無論、アンナと契約したジャンクゴレムも。
男の名は東郷小次郎(ENo.243)というらしい。
この一揆に参戦するために世界を放浪しているそうだ。
唐突に声がした。アンナの背後から。
アンナはとっさに戦闘態勢をとるが、そこにいたのはただの何の変哲も無さそうな少年だった。
こうして、ガラクタと廃棄物と、出会った侍と拾った少年でパーティが完成した…………。