|
![]() 「基本行動」を確認! 「取引行動」を確認! 「攻城戦」を確認! 「デュエル戦」を確認! 「闘技大会」を確認! |
![]() | 一揆参戦 1日目! - Diary |
<< 第0回 第2回 >>![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
(これは、無いな) ソファを勧められ遠慮なく座らせてもらうと、スーツ姿の男は素直にそう思った。 指定された場所は古ぼけたバー。眉の無い青年に裏の事務所へ二人の男が通されたのがつい先ほどである。案の定というべきか、通された先には外見で凄みをきかせて生きているタイプの人間が数人待っていた。 ブロンドの髪にグレーの瞳を持つ男は、皺ひとつないスーツ、磨かれて艶のある革靴とフォーマルな装いである。スーツのフラワーホールには花でも社章でもなく、鳥の形をとったシルバーのピンが挿してある。 窓やドアの位置をさり気なく確かめながら、今から商談に入る相手の評価を彼は冷静に考察していた。今の時点での評価を交渉に反映させる気はなかったが、部下がこれでは上司もたかが知れているというものだ。 彼が請け負う商談は、そのような者にくれてやるほど安くはなかった。 「いやあ、お待たせしました」 交渉相手の男は裕福であるというアピールを全身で行っているような中年男性だった。言葉を悪くすれば成金である。 「初めまして。ユーグ・グランジェと申します。今回はよろしくお願いします」 自分の評価ははやり正当であった、とスーツ姿の男——ユーグは思った。 にこやかに握手を交わすと、相手の指に嵌めてある指輪が目についた。その数10個。左腕には金の腕時計、胸元には金のネックレス。 「ユーグさん。こんな場所にお越しいただいて何よりです。お屋敷のお噂はかねがね」 形式上の挨拶を済ませ、ユーグは交渉に使う資料を取り出した。交渉相手の部下は背後やドアの前を徹底的に固めており、帰す気というものが全く感じられない。ユーグの思考は交渉をどう成立させるかではなく、この状況をどう突破するかに完全にシフトしていた。 交渉相手も相手で、資料を読むより先にユーグの隣——言葉も発さず微動だにしない少年を見ていた。それにいち早く気づいたユーグはその視線を言葉で遮るかのように口を開く。 「ご挨拶が遅れました。こちらは私の同行者です。特に何も致しませんので、お気になさらず」 交渉相手はそれでもなお価値を見定めるかのように少年を見続けていた。舐め回すような視線を向けるたび、隣のユーグの神経は逆立っていった。 少年はそのような視線を嫌がることもなく受け入れることもなく、表情の無い顔で静かに座っていた。東洋の顔立ちに白い肌、小柄な体躯。それに何にも動じず動かない表情はさぞ風変りに映ることだろう。 「いやあ、そうですか。なるほど」 何かを察したかのような口ぶりに、ユーグはその言葉の真意を読み取って手にしていたペンを折りかけた。 「では、雇用の件なのですが。ご希望があるということでしたが……どのような仕事をとお考えですか?」 「ボスは美人が好きでいらっしゃるからねえ。この女か……これでもいいですな。羽根が生えてるのか?」 「…………」 ユーグは仕事用の笑顔をほぼ取り繕うことをやめ、苛立っていることの意思表示にペンを机に投げた。そろそろ限界だ。 「失礼ですが。私は雇用する上での仕事内容をお伺いしたんですがね。それに以前私を通す前に、然るべき雇用主でないと契約は行わない——という旨も、お伝えしている筈ですが。どうやら伝わっていなかったようで」 静かに言葉を突きつけると、机上に散らばった資料をさっさと片付け始める。手のひらを返した行動に、交渉相手は苛立った顔で怒鳴りだした。 「何を言うんだ、貴様」 「この資料。一応以前もご覧になっている筈ですがね。それなのにこのリストに記載してある名前を言わないどころか、もの扱いされてはこちらも契約致しかねます」 相手が持っている最後の資料をひったくると、ユーグは平然とした顔でそれを鞄にしまった。明らかな態度の変化に、周りの部下たちが色めきだす。ナイフだろうが銃だろうがなんだって出せばいい。ユーグはそう考えていた。 ——まだ、冷静な頭で。 「何を言うんだ! ボスに献上するって約束してあるんだぞ! そっちのガキでも構わないから、それで——……」 きん! 鋭い破裂音がすると同時に、交渉相手の男は左腕を抑えながら呻きだした。銃声よりも軽い、金属質な音。 男が自慢にしていたであろうスーツの袖が破け、時計には罅が入っていた。針は現在の時刻を指したまま動かない。 銃も持っていない。爆弾のようなものを仕掛けた気配はない。——男は完全に冷静さを失っていた。 「なっ……」 「耳障りな声で話すな」 冷静さを失っていたのはユーグも同じで、怒りと侮蔑を込めた声でそう返す。腕と脚を組み、今までの紳士的な態度はどこかへやってしまっている。 交渉相手の腕からは、血が滴っていた。やれ、という悲鳴に近い合図を出すと、めいめいに部下たちが襲い掛かってくる。ユーグは顔色一つ変えずに彼らを見た。 襲い掛かる男たちの腕のボタンが、 耳にぶら下がる大きなピアスが、 金のネックレスのつなぎ目が、 こちらに向けられた銃口が、 一斉に破裂した。 ****** 「ツグミ、帰ろう」 ツグミ、と呼ばれた少年は小さく頷いた。ユーグはあれからひとしきり暴れたのち、落ち着きを取り戻していた。そこかしこから悲鳴が上がるほどの状況の中、ツグミは来た時と同じように静かに座っているだけだった。 完膚無きまでに叩きのめしていた交渉相手が、どこに隠していたのか小銃を震える手で取り出した。 銃口の先はユーグではなく、 「! があああっ」 男が銃口を向け、狙いを定めようとすると同時に男の右腕は肘から下が消し飛んでいた。正確には破裂した。 ユーグは冷ややかな目で——その目はいつものグレーではなく、鮮やかな水色に染まっていた——男を見下ろした。 「次にツグミの前に現れたら、その頭を消し飛ばしてやる」 呪詛のような言葉が、ユーグの口から発せられる。 ツグミはその横で、静かに佇んでいた。 ****** 「おかえりぃ」 ユーグが拠点としている『花屋敷』は、いつも鍵が開いている。 頭上から間延びした日本語が出迎えた。声の主はユーグの雇い主であり恩人でもある墨染佐久呂のものだ。 「今戻ったよ」 「はいはい、よう帰ってきなはった。ツグミちゃんも、おかえりや」 「………………………」 反応を返さないツグミに対しても、彼女は挨拶を欠かさない。 屋敷を空けていることが多い彼女だが、仕事を終えて帰ってくる者に対してはタイミングが合えばいつも声をかけていた。ユーグがそれに気づいたのは拾われてからしばらくのことで、行動に帰結する利害がどうあれ彼女の雇用主としての態度には少なからず信頼を置いている。 報告はまだか、と言わんばかりにこちらを見る彼女の目は明らかにこの案件に対して期待をしていた。 「ほんで? どないなった?」 「派遣する価値なしと見なしてお断りしたよ」 自分が派手に暴れてきたあの事務所を思い出しつつ、ユーグは必要な事項のみを端的に話した。佐久呂の顔色がさっと変わり、ユーグに突進する。ユーグの胸板を殴りながら(本気の力ではないことはユーグもすぐ気づいたが、そこそこ力強いパンチであることに変わりはなかった)佐久呂は情けない声を上げた。 「なんで!? あのオッサンめっちゃ金持ってそうやったやんかー! 何がアカンかったんやー!」 「サクロ。本音が出ているよ」 「さっきも坊に帳簿見られてもうたし、この交渉が頼りやったんやでー!」 佐久呂の帳簿はいつかメスが入るだろうとユーグは思っていたが、こんなに早く行われるとなると少なからず驚いた。まだ見ぬ佐久呂の上司に感心する。 「簡単なことだよ、あの男は外見で判断するばかりで内側には興味がない。そのような客の元に人材を派遣せずとも良いんだ。この花屋敷の価値を無理に下げることはない」 「……むぅ」 佐久呂はユーグのビジネスに対する手腕に少なからず信頼を置いている。顧客の元に派遣した人材をやむを得ない事情で「回収」することは何度かあることだったが、彼女がそれにユーグを同行させた際、彼は雇用主である男を完膚なきまでに叩きのめした。その後に『店と顧客の間での交渉を任せてほしい』と彼が申し出て、佐久呂は特に咎めることなくそれを了承した。 それからというもの、佐久呂の周りで「回収」騒ぎは起こっていない。 ユーグの基準は明確で、派遣する価値があるかどうかというただ一点のみであった。 「花の色形、匂いだけで花束を作るだけでは足りないんだ。何事にも物事の本質を見ようとする力が必要だ。我々が顧客として迎え入れるのは、花の名前や花言葉まで知っている相手じゃないといけない」 愛している相手に黄色い薔薇を贈ってはいけない。しかし、それに囚われて調和性を欠いた花束を作ってもならない。必要なのは本質であると彼はいつも口にしていた。 「彼は見た目だけで指名をしてきたからね。これは妥当だと思うが」 佐久呂はその穏やかな物言いと店への意識の高さに丸め込まれそうになったが、ある一点に気付いて怒りを込めながら引きつった笑いを返す。 「ええよ、そういう理由で蹴ったんはよぉ分かったわ。せやけどなあ、何でお目目がちょーっとだけ水色してんのかお姉さんに教えてくれへんかなあ?」 ユーグはしまった、という顔を笑顔でどうにか丸めながら、しかし全く悪びれる様子はなかった。 彼の能力は多用すると瞳がグレーから鮮やかな水色に染まっていく変化があった。時間を置けば元に戻る些細なものであったが、この事情を知っているものは能力を使用したかどうかが分かる。 こういう時にユーグは不遜な態度をとることを悪びれもせず、おやおや、と一言呟くと靴を脱いでさっさと屋敷に入ってしまった。 「参ったね。悪さがばれてしまったかな」 「向こうでひと暴れしたんやな! もーさっきはめっちゃええこと言うとると思とったのに!」 ひと暴れというにはかなりの語弊がある暴れ方であったが、それは黙っていることにした。 佐久呂が暴れたことに対して怒っているのではなく、真っ当な意見にほだされて丸め込まれてしまったことを恥じての発言であることをユーグは十分に理解していた。 「ツグミを無粋な目で見た。売ってくれとも言われたな。おまけに銃で狙った。生かす価値もない人間だよ」 「まさか」 「殺してないさ」 「殺してない? それは随分と進歩だね、紳士くん」 屋敷で一番広い応接間の襖を開けると、さも我が家であるといわんばかりに寛いでいる人物が居た。 少年とも少女ともつかないその人物は、ユーグとツグミが身を寄せている花屋敷の出資者百日紅であった。 「旦那様。お久しぶりです」 「適当に呼べば良いっていつも言ってるのにね。……ツグミちゃん、元気してたかい」 「……………………」 「相変わらずだねえ」 返答をしないツグミに対しても特に気に留めることはなく、百日紅はその手にある赤い扇子をぱちりと鳴らした。 「入りたてくらいの時は、ツグミちゃんに下卑た視線を投げただけで客を殺してたのにね。分別がついてきたのかな、ようやく」 「……この屋敷に泥を塗りたくないという気持ちが、多少なりとも増えた……と、思いますがね」 「うん、それなら良かった。いい部下じゃないか、サクロ。これならこの先も安心できそうだ」 この先、という表現にユーグは引っ掛かりを感じた。 「何か新しい事でもなさるのですか」 「おや、サクロから聞いていないのか」 「せやせや、物騒な話ばっかしとって言うん忘れとったわ。今度うちら三人で違う世界に行くことになったさかい」 違う世界——と佐久呂はあっさりと言ってのけたが、ユーグは心中で少なからず動揺した。 「なんやえらいきな臭いところではあるねんけどな、それなりに期待できそうなところやと思うよ。下見やらなんやらも兼ねて、店構えていつものように面倒事に首突っ込みにいくねん」 聞きなれた花屋敷のシステムであったが、ユーグが雇用主との交渉以外に派遣されるのはこれが初めてだった。 「面倒事、というのは?」 「一揆が企てられているとの知らせだ」 一揆、という聞きなれない言葉にユーグが眉を寄せる。 「せやから今から準備したってや。足並みが揃い出発するさかい」 結局西洋人のユーグに『一揆』という言葉の真意は全く分からなかったが、出発まで時間が無いということは分かった。部屋に帰って一息つく暇もなさそうである。 ——花を選ぶためにはその名前や生態、花言葉まで知るべきである。そして、それを売り込む側ならば猶更。 |
![]() | Message |
<< 第0回 第2回 >>![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() | Main Action 1 |
<< 第0回 第2回 >>![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
特にありません。 |
![]() | Battle!! |
<< 第0回 第2回 >>![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]()
![]() ![]() 攻城戦を開始!
![]()
ユーグ は以下を装備!
【防具】 ブランドスーツ( 衣 / 20 / - / - / - ) 【装飾】 鳥の銀細工( 装飾 / 20 / - / - / - ) |
![]()
![]() ▼ユーグの行動!
ラルフに 679 のダメージ! ユーグのHPが 695 回復! ▼ラルフの行動!
ユーグに 190 のダメージ! |
![]()
![]() ▼ユーグの行動!
ラルフに 641 のダメージ! ユーグのHPが 656 回復! ▼ラルフの行動!
ユーグに 189 のダメージ! |
![]()
![]() ▼ユーグの行動!
Critical Hit!! Critical Hit!! Critical Hit!! ラルフに 2474 のダメージ!
▼ラルフの行動!
ユーグに 177 のダメージ!
|
![]()
![]()
4 CP を獲得! |
![]() | You can advance!! |
ネクターをいくつか預かった。
ユーグ(1274) は ルリアンナ材 を獲得! ユーグ(1274) は ラルフ鉱 を獲得!
そう言って、2人は去っていった。 |
![]() | Main Action 2 |
<< 第0回 第2回 >>![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() 特にありません。
![]() [魔Lv.10]デビル を成長させました!(Lv.10→11、CP-10) [魔Lv.11]デビル を成長させました!(Lv.11→12、CP-11) [魔Lv.12]デビル を成長させました!(Lv.12→13、CP-12) [魔Lv.13]デビル を成長させました!(Lv.13→14、CP-13) [魔Lv.14]デビル を成長させるにはCPが足りませんでした。 [魔Lv.14]デビル を成長させるにはCPが足りませんでした。 [魔Lv.14]デビル を成長させるにはCPが足りませんでした。 [魔Lv.14]デビル を成長させるにはCPが足りませんでした。 [魔Lv.14]デビル を成長させるにはCPが足りませんでした。
![]() 合成 を鍛錬しようとしましたが、PSが足りませんでした。 ItemNo.1 六角ナット に ItemNo.4 ルリアンナ材 を合成実験しようとしましたが、Lv不足のため失敗しました。 ItemNo.2 ブランドスーツ に ItemNo.4 ルリアンナ材 を合成実験しようとしましたが、Lv不足のため失敗しました。 ItemNo.3 鳥の銀細工 に ItemNo.4 ルリアンナ材 を合成実験しようとしましたが、Lv不足のため失敗しました。
![]() ルクリ(1255) がパーティに加わりました! カレン(1282) がパーティに加わりました! セロ(1290) がパーティに加わりました!
![]() 紅色の生命の華が成長し、新たな絆を紡ぐ・・・ CPが 27 増加! |
![]() | Let's Ikki !! |
ルクリ(1255) は [水辺]星屑の小川 【進攻度1】(好戦度+0) を選択しました! ユーグ(1274) は [水辺]星屑の小川 【進攻度1】(好戦度+0) を選択しました! カレン(1282) は [水辺]星屑の小川 【進攻度1】(好戦度+0) を選択しました! セロ(1290) は [水辺]星屑の小川 【進攻度1】(好戦度+0) を選択しました! ![]()
![]() 城のほうから流れるきれいな小川。 流れる水はひときわ輝いて見える。
川を辿り、攻城を進める——— |
![]() | Next Battle |
|
![]() | DUEL!! |
練習試合を開始!
|
![]() | Area Message !! |
![]() | Character Data |
<< 第0回 第2回 >>![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() ![]()
![]()
![]() ![]()
|