鏡でじっくりと自分の姿を見た。白い髪の毛と、体中に、あのときの傷。
鎖骨の下の傷は特に、深くて、気持ち悪い。
醜い、醜い。こんなんじゃ誰も、私を愛してくれないだろうな。
仕方ないかあ

あの人は、わたしのことを『信じて』いる。わたしがまた帰ってくると。また消えてしまうかもしれないよ？
よく人を平気で信じられるな、と思う。しかもこんな私の、ことを。
ふかふかのベッドは久々に寝心地がよかったから、少しの間は、帰ってあげてもいいかな。
嫌になったらまた出て行けばいいだけだし。

闘技大会に知らない女の子が出てる。どうなってんだろう。
あの人と仲がいいみたい…。プリンちゃんって呼ばれてたけど、あだ名かな？どうでもいいけどー。

ヒヨコ「けも…おいで。
（白い獣を優しく手元に引き寄せる）」
ヒヨコ「…お風呂入っても、髪の毛あかいままだったよ。なんでだろうね。」
ヒヨコ「…おびえてる？大丈夫、もう怖くないよ。傍にいて」

草平の置いていった四葉のクローバーの束を拾い上げた。
ヒヨコ「四葉の、クローバーか。幸せの象徴、だっけ。」
ヒヨコ「……」

たくさんの人が、いなくなった私のことを探してくれていた。DPH、ビシュク、草平、ガスティ、ギヨームも。
怒ってるだろうな、嫌われたかな。
…人は怖い、完全にだれかを信じることはできないけど、それでも会いたい、って気持ちはある。一度だけでもいいから、いつか本当に一人きりになってしまう前に、みんなに会っておこう。

シロムク(375)からのメッセージ：
ん？獣の様子が…？徐々に小さくなっている様だ、そして小さくなると同時に柔らかな光を発しているような…？？