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No.790 伝説の武器とか好きダカラッ!! | 霧生 氷雨 |
PLの趣味丸出しで申し訳ありません…(汗)。 世界中の神話や伝承、物語に出てくる武器(実在、架空は問わず)への(コミュ主の一方的な)愛を叫ぶためのコミュニティです。 なお、ここで書かれた内容はあくまで「コミュ主の支持している説・考察」ですので、必ずしもそれが正しい、有力だというわけではありませんのでご注意ください。 なるべく「〜は〜である」という断定表現は避けるつもりですが、文章の流れ上、そのような表現をしてしまうかも知れません。 その場合は、申し訳ありませんが脳内で「〜は〜であると言われている」、「〜は〜であるという説が有力だ」と変換していただけると助かります(汗)。 本文はコミュ主の都合で、毎回更新されるかも知れませんし、一ヶ月以上更新されずに放置されたままになるかも知れません。 長い間更新されなくても石を投げないでくださいね☆ ■履歴 【第1回】エクスカリバー(Excalibur) 【第2回】カラドボルグ(Caladborg) 【第3回】ゲイボルグ(Gaeborg) 【第4回】ブリューナク(Brionac) 【第5回】フラガラッハ(Fragarach)、タスラム(Taslam,Tathlum) 【第6回】クラウ・ソラス(Claimh Solais) 【第7回】グングニル(Gungnir) 【第8回】ミョルニル(Mjollnir) 万が一、こんなコミュでも参加したいという奇特な方がいらっしゃったら…大歓迎です! …が、コミュ主の独りよがりのコミュになる可能性が”かなり”高いので、入会の際はその点だけはご注意下さい(苦笑)。 ------------------------------------------------------------------------------------ 【第9回】グラム(Gram) 出典:北欧神話(ウォルスンガ・サガ) 持ち主:シグルド 種類:剣 これも、知名度としてはグングニルに負けないくらい有名な剣『グラム』。 今回は英雄シグルドの振るった竜殺しの剣について触れてみたいと思います。 ◆シグルド(ジークフリート)について 北欧に伝わる『ウォルスンガ・サガ(Volsunga Saga)』と呼ばれる英雄物語。 その物語の主人公を務めるのが、英雄シグルド(ドイツではジークフリートと呼ばれる)です。 主神オーディンの末裔であるウォルスンガ王には、勇敢なシグムントという息子と、美しいシグニーという娘がいました。 このシグニーが隣国のシゲイル王に嫁ぐこととなり、その結婚式の最中、一人の老人がどこからともなく現れます。 ローブを纏い、つば広の帽子を被った片目の老人は一振りの剣を取り出すとその剣を近くにあった木の幹に突き立てます。 そして、木の幹から抜いたものにその剣を与えると言い残してその場から消えますが、誰もその剣を抜くことが出来ませんでした。 ただ一人、シグムントを除いては。 こうしてシグムントが謎の老人(勿論、オーディンです)から与えられた剣こそが、『グラム』と呼ばれる剣だったのです。 しかし、その後この剣が原因でシゲイル王との間に戦争が起こり、シグムントとシグニー以外のウォルスンガ一族は悉く皆殺しにされてしまいます。 そして、生き残ったシグムントとシグニーの兄妹は、ウォルスンガ一族の血を絶やさないため、シンフィヨトリという名の息子をもうけ復讐の機会を待ちます。 最終的にシグムントたちの復讐は成されるのですが、シグニーは夫であるシゲイル王と運命を共にする道を選び、炎に包まれる屋敷に一人残ります。 それから数年後、息子シンフィヨトリが毒により命を失ってしまい、シグムントは新たに後継者を得るためヒョルディースという女性と結ばれます。 しかし、そのヒョルディースを巡ってリュングビ王と戦うことになり、その戦闘の最中、突然現れたオーディンのグングニルによってグラムは粉々に打ち砕かれてしまいます。 というのも、シグムントはタブーであるはずの近親相姦という罪を犯してしまい、それが神々の怒りに触れ、王としてふさわしくないと判断されたからでした。 グラムを失い、致命傷を負ったシグムントは死の間際に、集めたグラムの破片をヒョルディースに渡し、息子に託すように伝え息を引き取ります。 こうして生まれたのが、後に英雄となるシグルドであった。 シグルドはデンマーク王のもとで育てられ、やがてレギンという鍛冶職人の男に引き取られます。 レギンにはファフニールという兄(弟?)がいましたが、神々から与えられた黄金に目が眩んだファフニールは、その身をドラゴンに変え黄金を独り占めしてしまいます。 そして、レギンはファフニールを倒すようにシグルドに命じ、自らシグルドのために剣を鍛えますが、どの剣もシグルドの力には耐えられずにすぐに壊れてしまいます。 そんな時、シグルドは亡き父から与えられた剣の欠片のことを思い出し、その欠片を使ってレギンは一振りの立派な剣を生み出します。 それこそが、蘇った新生『グラム』であり、シグルドはこの剣を使ってファフニールを倒すことに成功します。 シグルドがファフニールを倒した直後、レギンが現れてファフニールの心臓を食べさせるようシグルドに命じます。 そこで、シグルドは竜の心臓を焼いてレギンに与えようとするのですが、焼け具合を確かめようと指についた竜の血を舐めると、傍にいた鳥たちの言葉を理解できるようになります。 そして、鳥たちが「黄金を独り占めするために、レギンが裏切ってシグルドを殺そうとしている」と話しているのを聞き、怒りに身を任せレギンをも殺してしまいます。 こうして、シグルドの剣グラムは『竜殺しの剣』として有名になったのです。 この後、シグルドはブリュンヒルドという名の美しいワルキューレと出会い、心を奪われ愛を誓います。 しかし、ブリュンヒルドを愛するもう一人の男グンナルの仕掛けた罠に陥り、最終的には愛する女性ブリュンヒルドの怒りに触れ命を落とすこととなります。 …が、詳しく書く余裕がないのでその部分は割愛させていただきます(苦笑)。 ところで、このシグルドにまつわる伝説の中に出てくるエピソードは、姿形を変えて他の神話や伝説に登場するものが多々あります。 例えば、 ・『ウォルスンガ・サガ』 シグルドが竜の心臓を焼いてる時に、指に付いた血を舐めたら鳥の言葉が理解できるようになった。 ・『ケルト神話(フィアナ伝説)』 フィン・マックールは知恵の鮭を焼いている時に、親指にはねた鮭の脂を舐めたため、それ以来親指を口に含むといい考えが浮かぶようになった。 ・『ニーベルンゲンの歌』 ジークフリート(=シグルド)は、ファフニールを倒した時に全身に竜の血を浴びたため、鋼鉄のように硬い不死身の身体を手に入れた。 しかし、背中に一枚の木の葉が乗っていたため、その部分だけは竜の血に触れず、そこがジークフリートの弱点となった。 ・『ギリシャ神話』 アキレスは生まれたときにステュクス河(三途の川)に体を浸けられ、河の水に触れた部分は決して傷つかなくなった。 しかし、母親がアキレスの踵を握ったままだったので踵は水に触れずに、踵だけはアキレスの弱点となった。 ・『ウォルスンガ・サガ』 木の幹に刺さった剣『グラム』はシグムントの以外の誰にも抜けなかった。 ・『アーサー王伝説』 岩に刺さった『王にしか抜けない剣』は幼き日のアーサー王以外の誰にも抜けなかった。 …などです。(面倒なのでかなり省略) 上でもちょっと触れましたが、12世紀の中世ドイツで歌われた叙事詩『ニーベルンゲンの歌(Das Niebelungenlied)』では物語の大部分が『ウォルスンガ・サガ』と同様ですが、一部異なってる部分もあります。(シグルドの結婚とか竜の血の話とか) そして、『ウォルスンガ・サガ』と『ニーベルンゲンの歌』を題材にして19世紀ドイツで書かれたのが、かの有名なワーグナーの楽劇『ニーベルンゲンの指輪(Der Ring Des Niebelungen)』です。 『ニーベルンゲンの指輪』の中では、登場人物の名前も勿論ドイツ風になっていますし、『グラム』は『ノートゥンク』という名前で登場します。 また、ジークフリートはジークムント(シグムント)とジークリンデ(シグニー)の兄妹の間に生まれた子供として描かれています。 ◇オマケ グラム(サガ)=バルムンク(歌)=ノートゥンク(指輪) シグムント(サガ)=ジークムント(歌、指輪) シグニー(サガ)=ジークリンデ(歌、指輪) シグルド(サガ)=ジークフリート(歌、指輪) グンナル(サガ)=グンター or ギュンター(歌、指輪) ◆『グラム』について 実は、グラムについてはそれ程多く語ることが無いんですよね(苦笑)。 (※このコミュニティの名前を忘れるな!) 以前に紹介した神々の武器と違って、特別な魔法がかけられているというわけでもないようですし、どちらかと言うと「不思議な力を持つ神剣」と言うよりは、「切れ味の良い名剣」と言った方が合ってると思います。 そもそも、伝説の中では頻繁に登場し活躍するものの、グラムの形状に関する描写というものがほとんど無いのです。 しかし、『ニーベルンゲンの歌』の中では、ジークフリートの剣バルムンクは、柄まで含めると2mを越える大剣として描かれており、物語が成立した当時のヴァイキングの剣も、両刃の長剣が多かったようなので、恐らくグラムもそのような形状であったと思われます。 硬い鱗に覆われたファフニールを倒し、岩をバターのように切り裂くことができるというのですから、その威力、切れ味は相当なものであったのでしょう。 …以上(笑)。 他に書けること無いですからッ!!(涙) ◆次回予告 予定は未定。 ◆『グラム(バルムンク)』の登場する作品 ・『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜』 《神剣バルムンク》 十二聖戦士の一人、剣聖オードの愛用した剣で、オードの末裔であるイザーク家に代々伝えられることとなる。 【攻撃+30 技+10 速+20】 ・『タクティクスオウガ外伝』 《グラム》 直接攻撃用片手武器。 エルフによって作られた大剣。特殊な技法で作られており、刀身が輝く。 【威力58 大地属性 風RES+5】 |
コミュニティメッセージ |
ヒサメ(790)からのメッセージ: ヒサメ「ようやく更新できました(苦笑)。」
ヒサメ「>ゆーじさん
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コミュニティ参加者 |
参加者 計 9 名
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