ノエル「ぼくたちの国でも、料理に後から色をつけるようなことはしなかったよ。　やっぱり
見た目を大事にする東の国独自の習慣なのかもしれないね。　食材をきれいな形に切ったりとか、
ああいうのも出来るようになるまでが大変そうだけれど…でも、楽しそう。」

ノエル「ええと、ぼくたちの国の暦には７人の守護神それぞれの祝日と、蒔種祭、収穫祭の
全部で９つの祭日があるんだけど…実際のお祭りの日は、街や村ごとでけっこうまちまち
だったりするんだ。　春のお祭りも、だいたい蒔種祭の日から、年の第４月の始めにある
　　　　　メディート女神の祭日の間で行われることが多いんだけど…」

ノエル「でも、メディートが司るのは月と植物、幽界だから、春の恵みとは直接関係ないし、
こないだのチョコの日がちょうど今年の蒔種祭だったのだけど、本当はこの日を春の始まりと
とらえるのが宗教的には正しいみたい。　でも、やっぱりぼくたちの町ではまだ全然寒いもの！」

ノエル「そんなわけで、この島はこの島なりの春の日があるんだろうし、それに合わせて
出してもいいんじゃないかなあ、と思ってるんだ。　また『桜の花のマーケット』があるのなら、
そのときでもいいと思うし！　ああいう、いろんな国のものが並ぶ市っていいよね！」

ノエル「…そういえば、チョコの日はどこの習慣なんだろう？
あれもやっぱり聖人さまにまつわる物語とかがあったりするんだろうね。」