ユーリ(1091)からのメッセージ：
ユーリ「あら、暫く席を空けている間に、新しいお客様がおいでになっているようね。
私はユーリ。砂漠のオアシスから来た、舞踊を生業とする者よ。どうぞよろしくね」
(ルチル女史と挨拶を交わし、空いている席に腰掛け、会話に耳を傾ける)

ユーリ「私達の国では人は一般的な長さの寿命を持ち、野山には動物も住むけれど、
妖精、夜魔に代表される長生種や、神々の権能の一片を持つとされる霊獣の類は、
人前に姿を見せることは無く、特に都市部では実在しない迷信と考えられているわ。
また、キアロ君やアス女史のような、他種族同士の特徴を併せ持つ混合種についても、
政府非公認の魔術書等にその存在が記されるに留まり、一般には浸透していないわね」

ユーリ「反面、都市部から離れた農村や、未開拓の原住民族の間では、
土着信仰は盛んで、妖精や亜人の存在も彼らの社会では認知されているわ。
また、同じ都市部でも『西大国』と呼ばれる隣国では、政府が定めた国教と、
その唯一神を民が信奉し、『神』が説く教えを遵守していると聞くわ。その教えの中には、
実在を確認できない『天使』や『悪魔』という善悪の二面性を象徴する概念も存在するの」

ユーリ「その経典には、大昔に人類が迎えたという世界の終わりについて記述があって、
それは、卵のような球状世界の内側に、何かが内包されているかも知れないという、
ノエル君の予想や、ブランの話とは全く毛色の違った、宗教色の強い寓話なのだけれど…。
ええと、そういえば、どんな話だったかしらね…」