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No.354 灰 | ジャンニ・マリア・フィオット |
炸裂音が響いた。 72日目から73日目に移り変わろうとする、偽の大地に。 三式B型、クロの斧は、ユグドラシルの幹に喰い込んでいた。 大樹を揺るがすにも切り倒すにも足りない、小さくわずかな一撃だった。 とはいえその断撃は、 ジャンニ・マリア・フィオットの呪術を通じ、 埋もれた過去の一幕へ、深々と届けられていた。 |
コミュニティメッセージ |
ジャンニ(354)の声は粘りつくように低く響く: 静寂があった。そうして平坦な灰があった。なにが燃え尽きたものであるのか、なにが焼け死んだものであるのか、すべて匿名的な過去に褪行して行方が知れず、弔鐘も葬列もなく、灰は大地を満たしていた。 空は原色の青で塗りつぶされて暮れているとも明けているとも知れず、昼間であるようにも日昏れのほんの少し前であるようにも思われた。時を計る一切の手がかりはなく、また時を計る自由意志もそこにはなかった。あったものはただ灰ばかりだった。
《……複雑な世の中を、複雑に見ても『薄まる』だけだ。》
B.B.(994)からのメッセージ:
「……結局、ボクのキモチは『言葉』にならなかった、な。
「……只の衝動で、理性には、程遠い。
「……だから、最後はお前もそうすれば、いい。
「……多分、ボクはお前の言葉を聞きたかったん、だろう。
「……ボクを捨て、皆を捨て、全て捨てて、
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コミュニティ参加者 |
参加者 計 2 名
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