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探索78日目 基本行動の宣言を確認しました。 |
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眼前に、海が広がっていた。 「……壮観だけど、情緒もへったくれもないわね」 周囲には同じ探索者が大勢。これはいい。 しかし、全員がいつの間にか装着された水着と浮き輪(サービスが良いと言えば聞こえはいいが、悪のつく趣味としか思えない)といういでたちでいるのである。 自分達は遺跡で『冒険』をしていたのではなかったか。たとえ誰かのままごと遊びの中に入り込んでしまっただけなのだとしても、はいそうですかと海の上でのんびりする気分になれるはずがない。 しかし、これが自分が今まで居た『島』なのだ。理不尽に、栞ひとつで全てが移ろう。 あの男は限定的な神様としてそんなことをやってのけたわけだ。 もうすっかり姿は見えないが、さぞ嬉しかろう。あれだけ上機嫌な声で臆面もなく騒げるのが良い証拠だ。 結局の所。 「私達はあの葉っぱ一枚一枚に過ぎなくて、それでもそれを集めて大掛かりな焚き火をしたわけね」 そして、ひとりで焼き芋を堪能しているわけだ。なんとも、また。馬鹿馬鹿しいことに巻き込まれた気がしてならない。 実は現在とても危険な状況で、あらゆることに対処しなくてはいけない――あまりにも隙だらけな上にまともに動けないだとか、何処に流され、流された先で何があるかわからないだとか――にも関わらず、そんな気になれない。 冒険者が毒気と牙を抜かれてどうする。そう思うけれど、言い知れない脱力感が、これまでの緊張の分も合わせて一斉にヘイゼルの肩にのしかかっていた。 過去の存在となった暁には――その言葉の意味について考えを巡らせてみても、気づいてしまう。 わたしにはどうしようもない。 無論、先ほど感じたように、自分達はあの葉一枚一枚のようなもの。こうして海に投げ出されれば漂うしかなく、大樹にあっても樹を動かすことは出来ない。 選ばれた一部の人間がそれを成し遂げた気もするし、彼らもまた、葉の一枚だったような気もしている。 そも、世界は無数の葉や土や風や水の僅かな欠片が組み合って出来ていて、一人で動かせるものではなくて当然だ。 ただ、あの島ではそれが出来た。あれは世界ではなかったのだから。 着けていた郭公の護符が、最初に溶けた。 次はピンクローズで作ったアミュレットが色を失い、形を崩した。 材料と呼ばれるものはそれよりも早く水に沈んで形を失った。溶けるところを見ることすら出来なかった。『明日の為に』作った食事を辛うじて拾いあげたが、のんびり食べる気分には程遠かった。 職人に作って貰った銀の杖が消えた時には、この島で得たもののほとんど全て――記憶以外の全てが海に溶けていた。 そして、私も溶けてゆくのか。ここはもう島の外の領域だというならば、島のあらゆるものを存分に吸い込んでしまった私が溶けてしまっても、不思議はないように思った。 雪解け水とは違う、どこかぬめるような感覚が、溶けていく錯覚と混ざってわからなくなっていく。 結局、そう。流れる水のように、過去から未来に全ては流れ、そして全ては同じものではない。同じものはひとつとしてない。 過去の存在となった暁。それがいつのことだかはわからないが、今すぐに訪れても不思議ではない。いつだって、流れ続けている。人の営み、命、それらを一瞬に等しくしてしまう流れ。 溶けてしまうなら。ぼんやり思う。大丈夫なのかしら。羽が重くて沈んでしまわないか心配だった。溶けてしまうなら。この姿がみっともないと嘆いたり、おかしく思ったりもしなくなるのが残念だった。次々に誰かを思い浮かべた。きっと記憶が溶けていくんだろう。大切なものから。あるいは近いものから。じゃあ、こうしてずっと溶けていけば、会えるだろうか。薄れた記憶。香水が思い出させてくれた、かすかな表情。おぼろげな輪郭をもっと豊かに。病に倒れるより前、不作に嘆くより前、しあわせな頃。 しあわせな頃、という言い方はおかしいのかもしれない。だって私は―― 急速に、脳が覚醒した。 (駄目、溶けたくない) 約束したのだ。必ず連れて帰ると。 今はまだ親馬鹿の末の冒険かもしれない。けれど、その先がどうなるか、誰にもわからないのだ。 世界は、自分ひとりではどうにもならないのだ。 海に放り投げられた葉っぱは、ひとりでは帰れないのだ。 だから。 だから。 (溶けたくない!) 目は開けたままだった。 最初に気づいたのはそのことだった。 居眠りでもしていたのだろうか。それほど快適な旅路ではない気もするし、今こそまた夢でも見ているような気もする。 ぬめるような水の感触も、溶けるような錯覚も、そのままだ。 ただ、自分は溶けてなどいないと、それだけ確信することが出来た。 「……ナッツ君?」 顔を上げると、先ほどまで見えていた場所に、しっかりと、リスの尻尾のように結い上げた髪が見えた。不思議そうにこちらを向いた顔も、いつもどおりだ。そこにいる。 いいのだ、と言うように、軽く首を振る。 日差しの強さが気になってきた。 それで、気がついた。 火霊や光霊といった存在と、己をつなぐ糸が、ぷっつり切れていた。 あの島に入って以降、マナの力を経由して繋がっていたものだ。出入り口が塞がれば、繋がらなくて当然だ。 私が溶けたのではない。 私の中にあった何かが、溶けていたのだ。 まるでそれを私のように、錯覚していただけだったのだ。 前を見ていよう、と思った。 何が起きるか、対処出来るのか、わからない。 だから、とりあえず、前を見ているしかないのだ。 ――まるで冒険ね。 そう考え、小さく笑った。 愉快な大笑いとは言えないが、確かに、笑った。 ====================== 理の中と外の間、黒々とした空間に、金髪の男が立っている。 男は虚空に手を伸ばし、何かを受け止めるしぐさをする。 しばらくそのままの姿勢を続け、唐突に手を下ろす。 「ここも見納めか」 男が辺りを見回すようにする。その背を流れ落ちるのは、この空間にあって何故か僅かに光る金髪だ。 そのかすかな光が、まさに水のように薄れてゆく。 「すぐ戻る」 誰かに、静かな声でそう言って、男はそのまま一歩を踏み出した。 ためらいなく、どこかへ落ちる。落ちる。落ちる。 そして、その場所が消える。 『男の居た暗い空間』ではなくなった場所が、消えていく。 幕を下ろすように、ゆっくりと、何かが閉じた。
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【パーティメッセージ】![]()
今日はメッセージを送っていません。
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コミュニティメッセージはコミュニティページで確認できます。 |
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技回数の振り分けが確認されませんでした、てきとーに振り分けます。 グリームビート に技回数を 13 振り分けました! ボロウライフ に技回数を 12 振り分けました! エナジードレイン に技回数を 5 振り分けました! コールライトニング に技回数を 6 振り分けました! 肩砕き に技回数を 4 振り分けました! 花火 に技回数を 1 振り分けました!
現在の体調は いい感じ!
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上位技能 治癒魔法 を修得できそうでしたが脳みそがいっぱいいっぱいでした。
【合言葉&場所チェック】
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![]() | 声が聞こえる・・・ |
遺跡外では様々な声が飛び交っています! |
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「・・・・・・というわけでこの話はこれで終わりだッ!!
次作は9月中に公開予定だそうだから この場所はそれまでは残しておいてやる、ありがたく思うんだなッ! 宣言画面もすみかも普通に使える状態だ。
次作の情報はトップページにぼちぼち現れるらしい。 どうせ奴の気まぐれで頻度はアテにならねぇがな。
・・・さて、伝えることは伝えた。お前の夢の中にでも戻るとしよう。 ハハハッ!!しばらくは良い夢ばかりだなァおいぃッ!!」
「いやぁ実に長かったなぁ諸君。予定より1.5倍も長くなってしまった。 とりあえずお疲れ様といったところか。
そして長丁場へのお付き合い、とてもとても感謝している。 次の世界はこれほど長くならぬようにするつもりだが、 どうせ奴の気まぐれだ、アテにはならないかもしれんな。」
「そんなわけで次作も時間あったら参加しちゃえばいいと思うよーっ!! 時間あったらだからねー?そこおねーさんとの約束だぁっ!!
最後まで参加してくれてほんとありがとぉーっ!!」
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![]() | Data (第77回 第79回) |
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ENo.1181 ヘイゼル・ネアン |
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ENo.1182 ナッツ・クライマー ![]() ![]() |
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[PL] 松子 |
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