このみ(2298)からのメッセージ:
魔女「さあさあ来たわよこのシーズンが!嬉し恥ずかしあまーい想い貴方に届け!バレンタインよー」
このみ「終わりましたよ」
魔女「――――」
魔女「このちゃん、もう一回言ってくれる?」
このみ「だから終わりましたよ、バレンタイン」
魔女「――――」
このみ「……?」
魔女「はぁ!?」
このみ「わっ!急に大声出さないでくださいよ」
魔女「は?ちょっと待ってちょっと待って。何?何が?何が終わったって――」
このみ「ですからバレンタイン――」
魔女「何でっ!?」
このみ「だ、だから大声……。何でって時間は進むものだから?」
魔女「いやいや、そんな事を聞きたいわけじゃないの。そうじゃないのよそうじゃない!どういう事なの?何で?あれ?私、見落としてた!?イベントフラグ立てれてなかった!?セーブデータは!?クイックロードは使えるの!?」
このみ「ちょ、ちょっと落ち着いてくださいって!」
魔女「落ち着く?ハッ!馬鹿言わないで頂戴!落ち着いてなんかいられますか!私はね、バレンタイン楽しみにしてたのよ!?」
このみ「そ、そうなんですか……」
このみ「誰かにチョコあげたかったんですか?」
魔女「全っ然違う!私はこのちゃんがひーくんにチョコあげるところが見たかったのよ!」
このみ「はぁ!?」
魔女「この十人中十一人が『ツンデレ』と答えるこのちゃんが!」
このみ「一人多いですよ!後ツンデレじゃな――」
魔女「聞く耳持ちません!そんなこのちゃんが――」
魔女『兄さんにチョコ……あげるべきなんでしょうか。でも、変に意識されるのも嫌ですし……。きっと誰からももらえないんでしょうし、せめて私が……でも……』
魔女『って!私が変に意識するから悪いんじゃ!?そ、そうですよ!か、家族なんですからあげても問題ないですよね!家族……ですもんね』
魔女「――ってなるのが見たかったの!こんな葛藤を見たかったの!そう言いながら手作りチョコ作るのを影から見てニヤニヤしたかったの!」
このみ「ちょっと!わざわざ赤いリボン結んで私の真似しないでくれます!?」
このみ「そ、そんな葛藤あるわけないじゃないですか」
魔女「やってる!この子、絶対やったわ!うわー!魔女さん不覚!大失態で大損失よ!もう、腹立つから時でも駆けてやろうかしら。今なら戻れる気がするのよね!光速越えれば良いのかしらっ!」
このみ「な、何を無茶苦茶なこと言ってるんですか!?」
このみ「だ、大体!兄さんにチョコあげてませんから!」
魔女「何してんの!?」
このみ「ええっ!?な、何がですか……」
魔女「ひーくんにあげてないですって!?それこそ大問題よ!何やってたのよ!何で世の中の空気に乗らなかったの!?いいわ、今からでも遅くない!渡してらっしゃい!」
このみ「い、いやですよ!そ、それに私は貰ったほうで……」
魔女「……貰った?」
このみ「は、はい。アセナがチョコ作りたいって言うので兄さんが作り方教えてあげて、そのついでに兄さんから――」
魔女「なんでそうなってるのよー!ぎゃーく!逆なのよ!何で男のひーくんが渡してるのよ!」
このみ「い、今多いですよ。男の子が女の子にチョコ渡したり、仲の良い子同士渡しあいしたり……」
魔女「チィッ!これが今の世相ってやつね。別に悪くはないけど風情ってものを見失っちゃってるじゃない。その日、貰えるかどうか妙にソワソワする男子を見るのがおもしろいんじゃないの!勇気振り絞って女の子が不器用な手作りチョコ渡す甘ったるいイベントが良いんじゃないの!」
このみ「怖いです!目が据わってますって!」
魔女「いいわ、上等じゃない。相手になってやるわよ。そんな現実、私が理想で塗り替えてやるわよ。魔女と言われる所以を見せ付けてやるわよ」
このみ「わっ!どこ行くつもりですか!と、止めなきゃ!」
バタバタと二人が出て行った店内にアセナがチョコを齧りながらひょこり顔を出し、客を見つける。
アセナ「ゆっくりしていって……。はむっ。チョコ、おいしい」
ショルト(272)からのメッセージ:
ショルト「この闘技大会控え室には逃亡者監視の報告を受けてりすが大挙して押し寄せていますので、(部屋から)出るところか(首がとれる)妖精一匹入るのもままなりません。」
ショルト「かえれるとしたら……」
← 画像はイメージです
ショルト「土くらいですよ?」
×帰る ○還る
ショルト「いやはや、一体どこから情報が漏れてしまったのk
籠「お前だよな? これお前の仕業だよな?」
籠「それにこの変装、何でお前さらっと二人三役やってまで仲間に喧嘩売ってるんだ?」
籠「後ろで白い目で見ている仲間の視線に気付けよ。」
籠「……気付いてあげろよ。」
ショルト「というわけでみんなぁー!! 闘技大会がんばっていこーぜぇぇ!!」
滝(1213)からのメッセージ:
滝「……はなしについていけないっぴ…………!」
滝「なにがおこってるっぴ……? だれかせつめいしてほしいっぴ……!!」
泣き虫魔剣士トーネ(2068)の涼やかな声が届いた:
メルさん> ゼイル「頼む…食えるだけで構わんから食ってくれぇー。 今度、お菓子でも何でも好きなものを作ってやるから…」
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