モノクルの青年「【いざはやさん】因みにこれは、魔力制御の魔法文字（ルーン）が刻んであるんだ。僕の魔力を常に一定値にセーブしてくれるリミッター、と言えば分かり易いかな？」

モノクルの青年「【いざはやさん】そうだな……今度実際にこのモノクル以外の装飾具を持ってきてみるのもいいかな。百文は一見に如かず、なんて言葉もあるしね。」

モノクルの青年「【いざはやさん】…ああ、そういえば。わざわざ話に付き合って貰ってるのにお茶請けの一つも出さなかったな…僕としたことが。」

モノクルの青年「（ぱちり、と指を鳴らす。ぐにゃりと歪んだ空間から白いティーセットが出現）」

モノクルの青年「間に合わせなのが心苦しいけど…。でも、味の方は保証する。僕の知人の手作りでね。これもある意味、僕らの故郷の味って言えるかな？　あの大陸の、風と水の中で育ったハーブを使っているから。今度はこのお茶に合うお菓子も用意しよう。」

モノクルの青年「さて、と…。時間が多少余ってるから、このあいだ言ったアレクスタの話を、少しさせて貰うね。お茶の共ぐらいに思ってくれれば幸いだよ。」

モノクルの青年「何度か言ったと思うけど、アレクスタは僕達の大陸の中でも、ファダムと並んで大きな地方なんだ。でも、発展した方向性はファダムとはほぼ逆方向だね。」

モノクルの青年「冒険者を有し発展したのがファダム。アレクスタは、魔術師、学士、探求者などが集まって大きくなった。そんな人種が集まった主な理由は、古代魔術にまつわる文献や遺跡が多く発見された事。」

モノクルの青年「更に、希少種であるドラゴンの存在。向こうは滅多に人前に姿を現さないけど、でも生息地はおおよその目星が付いているみたいだね。もっとも、その場所は大抵、生半可な覚悟じゃとてもじゃないけどたどり着けない場所な場合がほとんどだけど。」

モノクルの青年「僕達の大陸で魔法が発展したのは、アレクスタの存在あってこそと言っても間違いじゃない。実際、あそこで発見された文献・遺跡・碑文を解明した事で新たな境地に至った魔術は過去、数え切れないほど報告されている。」

モノクルの青年「これは蛇足だけど、解明された古代魔術のほとんどは、不思議なことに何かしらドラゴンとの所縁を持つみたいだね。それがどういう意味を持つのか、というのを研究している術師も少なくないと聞いてるよ。」

モノクルの青年「ひょっとすると、昔はドラゴンも人と共存してたんじゃないか…なんて仮説もある。ま、それを証明するための証拠はまだ出揃ってないようだけど。」

モノクルの青年「それに、共存云々以前に、この島みたいにそこら辺にドラゴンが存在する場所だってあるみたいだしね。まあ、この島は色々とイレギュラーな要素が多いようだから一概に断定は出来ないか。」

モノクルの青年「アレクスタに関する話はこんなところ。あそこから出てきた古代魔術に関する詳細を言うと、日が暮れて、夜をいくつか越えた後、朝になるからね。ここでは割合する事にするよ。」

モノクルの青年「今日も今日とて、この長い話に付き合って下さってありがとう。（深々と礼）」

銀色烏いざはや(753)の鳩が手紙を運んできた！：
銀色烏いざはや「うーん、霊力というのは、確か霊的な物との親和力という事なのですねぇ。簡単に言えば相性だと聞きましたです…違ってたらごめんなさいっ　なので、霊力が高い人は、霊やもしかしたら妖怪と対話出来て、彼等の力を使える人、ということなのですねぇ。」

銀色烏いざはや「対して妖力は、生命…というか魂のエネルギー？みたいなものなのですね。これは誰でも少しは持っていますのです。土地が持つのが最も大きいのですね、霊山一つに比べれば天狗の妖力なんて誤差程度なのです…。。。」

銀色烏いざはや「なので、妖術は自分の妖力を使うというより、土地の持つ妖力を貸して貰って使う感じなのですね。その貸して貰える量が天狗達は高いのですよ♪」

銀色烏いざはや「やはり皆さん違和感感じていますのですねぇ…先ほども言ったように、妖術は土地から妖力を借りるのです…これだけ少ないと、毎日頑張って寄せ集めてやっと一度術が使えるぐらいなのですねぇ泣」