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探索2日目 基本行動の宣言を確認しました。 「生産行動」の宣言を確認しました。「遺跡外行動」の宣言を確認しました。 「キャラクター」の宣言を確認しました。 「コミュニティ」の宣言を確認しました。 |
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宮殿のように磨き上げられた王城の広い廊下に力強い足音が反響する。場にそぐわない黒い外套を着た傭兵が大股で歩いていた。 「おお、デュッセルライト卿、この度はおめでとうございます」 通り過ぎた柱の影から声を掛けられ、ヴァンドルフは足を止めた。古傷だらけの顔に一瞬浮かんだ苦々しさを押し込めて、笑顔を作って振り返ると、見慣れた中年男が顔面に笑顔を貼り付けてすり寄ってきた。名前は知らない。覚える価値がない。 「おお、これは。何かめでたいことでもありましたか?」 名前など覚えていなくとも、こっぱ貴族の機嫌を損ねずにあしらうすべはいくらでもある。数ヶ月に渡る城での逗留生活で身に付けた貴重な技術だ。 「おやこれは異な事を。城では朝から貴殿の聖騎士叙勲の噂で持ちきりだというのに」 そう言って男は一人で笑ってみせたが、ヴァンがわずかに浮かべた意外そうな表情を見つけると探りを入れるのをやめた。 「本当にご存じなかったようですな。では改めて、おめでとうございます。名高い十聖騎士をお迎えできて我が国も鼻が高いですな。……おや、どうなさいました?」 聖騎士、宗教騎士団をそう呼称する国もいくつか存在するが、社交の場で丁重な祝辞を述べられるようなものはアヴァロニアの十聖騎士しか有り得ない。遠く大洋を渡った小さな島、アヴァロニア島の騎士国が任命をする世界で十人の”英雄”。聖騎士とは名ばかりで、高名な賢者や神官なども叙勲される給金の出ない名誉職である。 権力とは無縁な英雄を任命し、権力を持たない人々や権力に守られない人々のために対価を求めず活動をする慈善精神に満ちあふれた偽善集団、それがヴァンの持つ印象だった。無論、そんなものに興味はない。彼は傭兵だ。力を持たない民が守る力を必要とするのならば、金を払って自分を雇えばいいというのが持論である。力も金も持たない民が守る力を必要とする時は仕方がない、強引に夕食に乱入して勝手に食い、勝手に泊まって、翌朝にのうのうと「一宿一飯の恩だ」とでもうそぶいて守ってやればいい。そういう男だった。 ヴァンはせっかくの社交術を忘れて呆然としていた己に気づき、恥ずかしそうな表情を作って場を取り繕った。 「失敬、寝耳に水なことでしたので驚いてしまいました。それにしても侯爵閣下はお耳が早いですな」 「なにただの噂好きですよ。どうです、ランルファから腕の良い料理人を呼んでいるのですが?」 「申し訳ない、陛下に呼ばれておりますので……」 「おおそれは、呼び止めてしまってすみませんな」 「いやいや、閣下との親交を深めるためならば陛下もお許し下さるでしょう。ではこれで」 昼食の誘いを断って名も知らぬ侯爵に背を向けると、ヴァンは苦渋の上に貼り付けた笑顔を剥ぎ捨てた。国王に呼ばれているなど真っ赤な嘘である。 心なしか呼び止められる前よりも大きな足音を響かせて、ヴァンは颯爽と廊下を抜けた。 † フェントス王国の紋章をつけた早馬が森林を駆け抜ける。だが馬上にあるのは兵士や騎士の姿ではない。”木の多い国”という意味を持つフェントスにはそもそも国軍が存在しない。 中央大陸の南端に位置することから南の大陸との交易が盛んなのだが、かつては木材しか交易品がなかったために国力が低く、戦乱に巻き込まれる度に傭兵を積極的に雇い入れているうちに、気づけば傭兵ギルドの総本山となっていた。今では木材と傭兵が交易の要である。 傭兵ギルドの成立以後、国防は傭兵の中でも選りすぐりの精鋭やギルド幹部を中心に編成された傭兵騎士団が担っているのだが、なにぶん傭兵なので個の力量は高くとも忠誠心や統率に難がある。 傭兵達から信頼の高い者が統率をすれば普通の騎士団以上の連係を取るのだが、そういった指揮官たり得る傭兵は国の中央に配置されるため、国境警備の傭兵隊の士気や統率力は低く成らざるを得ない。 早馬はそんなフェントスの国境へと疾駆していた。 馬上には黒い外套を着た傷だらけの男、孤狼と呼ばれる傭兵である。 馬が地面を蹴った瞬間、鳴子の音が周囲に響いた。通常の木に張り巡らせる鳴子ではなく、落とし穴のように地面に掘った仕掛けを踏むと連動して鳴るという傭兵が得意とする鳴子だった。 即座に周囲に殺気が満ちる。前方の木々の上から弓兵が、木陰からは槍や斧を持った傭兵達が姿を現した。 「止まれ!」 「止まらん!」 フェントスの早馬に乗っているのだから止まらなくとも速度を落とせばすぐに傭兵達も事情を理解するのだが、その時間さえも惜しかった。 だが相手は血気盛んな傭兵である。早馬に紋章がついていようが止まらないのならば敵であると判断した。傭兵に扮した敵兵が密書を奪って逃げているという可能性もある。その判断は間違いではない。 頭上から数本の矢が飛来する。ヴァンは両腰から双剣を引き抜くとその全てを斬り落とした。 「双剣のヴァンドルフ、押し通る!」 その声に傭兵達はびくりと動きを止めた。黒い騎影が傭兵達の隙間を駆け抜ける。 「あれが孤狼か」 既に小さくなったヴァンの背を見つめて、傭兵の一人が憧れのこもった呟きを発した。国境に統率者が現れたのだ。 † 「聖騎士叙勲だと? 騎士でもない儂がか? 冗談ではない!」 中庭の池を眺めながら地べたに腰を下ろすと、ヴァンは外壁にもたれかかって毒づいた。 無論声に出してのことではない。無学な傭兵を自認しているが、すぐ頭上に開かれた窓があるのに声を出すほど無思慮ではない。 国王が招いた客人という立場なのでいつでも国を離れることはできるが、無駄な敵意を集めるといずれ戦場で害となることもある。 愛想笑いなどを覚えて気を付けているはずだったが、どうやら既に遅かったらしい。 「冗談ではない。下賤な傭兵ごときが聖騎士叙勲、笑い話にもならん」 開いた窓からそんな声が聞こえた。 「まったくですな。あの傷といい、宮中で薄汚い外套を着ている神経といい、内外ともに醜い。あんな男に十聖騎士の叙勲。まったく笑えませんな」 無思慮な馬鹿もいたもんだ、ヴァンは小声でそう呟いた。 この城の窓は池から涼を取るために開け放たれることが多い。池のほとりには花も咲いており、その風景を愛でるための椅子もいくつか用意されている。 貴族達もヴァンがお行儀よく椅子に座って池や花を眺めるとは思っていないだろうし、それは正しい。しかし”下賤な傭兵”なのだから土の感触が恋しくなって地べたに座りたくなることもあるという想像力は働かなかったらしい。 開かれた窓を隔てただけの距離でヴァンは自分の悪口を聞くこととなった。 「陛下やセルク侯は早くもあの醜男をこの国に据えようと動いておられる」 「なんと!」 「権力を持たない聖騎士とは言っても民草や兵士への影響力は充分に巨大な権力。それを囲い込めれば我が国は安泰、そう考えておられるのだ。しかも陛下は騎士団長の座を餌にするおつもりだ」 「馬鹿な、我が国の騎士は代々フェニー侯が率いられる習わし」 「それだ。セルク侯は我が国に侯爵家は一つで良いと漏らしておられる」 「なんと傲慢な。そもそもアヴァロニアの田舎騎士どもは、なぜフェニー侯を聖騎士に選ばんのか。千年続く騎士の家柄を差し置いて、国も持たぬ傭兵如きを選ぶとは騎士国アヴァロンの名が泣くわ!」 「最後の一言だけは同感だ」 ヴァンは頭上でまき散らされる毒に顔をしかめながら、聞こえないように呟いた。 騎士団長などに興味はなかった。聖騎士様と比べればまだましな気もするが、どちらにしても貴族や王侯に愛想笑いを浮かべて、社交だの政治だのという煩わしい世界に引きずり込まれるのは御免である。 窓の中の貴族達はまだ毒を吐き足らないらしく、ますます血気盛んに唾を飛ばしていた。 「あの醜男が選ばれた理由を知っているか?」 「ランルファの件ですかな?」 (あれか……) ヴァンは今でもその時の光景を鮮やかに思い出すことができる。それは昨年のことだった。 † 日が落ちたというのに国境警備隊の傭兵詰め所は朝市以上の喧騒に包まれていた。ヴァンドルフが早馬でもたらしたのは同盟国裏切りの報告だった。隣国ランルファが国境沿いに軍を集めており、今夜にもフェントス領を侵犯するという緊急の知らせである。 一時は騒然とした国境警備隊だったが、孤狼が加勢すると聞くと士気を上げて見事な団結力を発揮した。 夜半、ついにランルファの騎士団が国境に姿を現した。ヴァンの見立て通り部隊を三つに分け、ヴァンと百余名の傭兵が守護する詰め所には五百騎の騎士が押し寄せてきた。 「援軍が駆けつけるまで死守しろ! 生き残れば昇給も期待していいぞ!」 ヴァンに昇給の権限などないが、期待するだけならばただである。単純な鼓舞だったが効果はあった。ときの声を上げ、傭兵達は斧や槍を手に騎士へと襲いかかった。 数にして五倍、騎馬対歩兵ということを考えると絶望的な戦力差である。 訓練された騎士と百戦錬磨の傭兵達の戦いは数時間に渡った。 ある傭兵は金のため、ある傭兵は名声のため、趣味で戦った者もいれば、それしか生き方を知らない者もいたが、彼らはとにかく戦い続けた。片腕がもげようとも残った腕で手斧を振るい、足を貫かれようとも短剣を手に馬上の相手を引きずり下ろしては鎧の隙間に突き込んだ。 しかし異様なまでの戦意に飲まれながらも、やはり騎士は強かった。一人、また一人と傭兵達は斃れて逝った。 最後に残ったのは一人の黒い影。右目に深い傷を負いながら、孤狼は双剣という牙で馬上の騎士達を喰らい続けていた。ひとたび双剣を振ると二つの命が散る。いくら騎士が攻撃を仕掛けようと、かわし、防ぎ、いなして反撃をする。何度かは確実にヴァンに届いていたはずである。現に右目は深手を負っているし、体中から血を流している。それなのに一向に倒れる様子がない。 傷を負えば負うほどヴァンの振るう剣は力強くなっていた。その様は最早人間ではなく、さながら鬼神のようであった。 夜が明けた。 ヴァンはまだ戦場に君臨しており、騎士達は怪物退治の様相を呈していた。 遠くから地響きが伝わってくるのと、逆方向からかぶら矢の音が聞こえたのは、ほとんど同時期だった。 騎士達はかぶら矢の音を聞いて救われたように馬首を返した。夜明けになっても先遣隊である彼らの合図が無かったために、本隊が夜襲は失敗したと判断したのだ。 自国へと撤退を始めたランルファの騎士達は、暁の戦場にたたずむ双剣使いの姿を一度だけ振り返ると、二度と振り返ろうとはせずに去って行った。 † 「ランルファの弱兵どもめ、ヴァンドルフ如きを”暁の鬼神”などと呼んでおるらしい。王国の要たる騎士団が傭兵に負けて怯えるとは、なんたる腰抜けか」 貴族の雑言で記憶の旅から引き戻される。 (ランルファの騎士達は勇敢に戦った。隣国同士の争いだというのに加勢も調停もしなかった貴様らに、彼らを腰抜けと呼ぶ資格はない) 立ち上がってそう言ってやろうかと考えたが、理性が邪魔をしてしまう。 迷っているうちに、貴族達は悪口の舞台を廊下から広間に移してしまった。 「儂は何をやっているのだろうな……」 くすぶった感情を持てあまして、ヴァンドルフは空を見つめた。 ――続
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【つぶやき】
以下のキャラクターにメッセージを送りました。
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リア(98)からのメッセージ: ![]()
こさめ(192)からのメッセージ:
ヴァン(363)からのメッセージ:
リド(988)からのメッセージ:
サザン(1687)からのメッセージ:
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リリィ(134)からの生産行動を許可しました。
スラッシュ に技回数を 8 振り分けました!
おいしい草 を食べました。
武具に 小振りな剣 を装備!
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訓練により 武器 のLVが 1 上昇しました!(生産CP - 1 ) 訓練により 武器 のLVが 1 上昇しました!(生産CP - 2 ) 訓練により 武器 のLVが 1 上昇しました!(生産CP - 3 ) 訓練により 武器 のLVが 1 上昇しました!(生産CP - 4 ) 訓練により 剣 のLVが 1 上昇しました!(戦闘CP - 5 ) 訓練により 毒物 のLVが 1 上昇しました!(戦闘CP - 3 ) 訓練により 毒物 のLVが 1 上昇しました!(戦闘CP - 4 ) 訓練により 天恵 が 10 上昇しました!(能力CP - 6 )
おいしい草 を買いました。(- 0 PS)
リリィ(134)に、 パンくず を料理してもらい、 くずパン を受け取りました。 B1F B-23 魔法陣〔始まりの右足〕 に移動しました!
B-22 に移動しました!
【合言葉&場所チェック】
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![]() | 声が聞こえる・・・ |
ラナン(1625)の声が届いた:![]()
エド(1700)の声が届いた:
リゼ(1728)の声が届いた:
こゆり(1804)の声が届いた:
ミリー(1815)の声が届いた:
レイジ(1931)の声が届いた:
マリア(16)の声が届いた:
ガイ(37)の声が届いた:
ザッハ(42)の声が届いた:
アハト(55)の声が届いた:
テリス(58)の声が届いた:
キアンコウ(59)の声が届いた:
刻(64)の声が届いた:
零(118)の声が届いた:
シリル(131)の声が届いた:
オスロ(137)の声が届いた:
ピエロ(173)の声が届いた:
シェリル(187)の声が届いた:
こさめ(192)の声が届いた:
レイ(204)の声が届いた:
ナタール姉弟(269)の声が届いた:
デュノ(274)の声が届いた:
アリス(382)の声が届いた:
マコト(406)の声が届いた:
かれん(498)の声が届いた:
ハス(519)の声が届いた:
にら(531)の声が届いた:
フォール(614)の声が届いた:
リリィ(623)の声が届いた:
ティル(631)の声が届いた:
ウィル(644)の声が届いた:
どら&もっくん(714)の声が届いた:
ちなみん(715)の声が届いた:
クロイ(723)の声が届いた:
エティ(775)の声が届いた:
シグ(776)の声が届いた:
フェル(804)の声が届いた:
来世(832)の声が届いた:
カノン(837)の声が届いた:
雲雀(861)の声が届いた:
ルーファス(924)の声が届いた:
ルー(949)の声が届いた:
飛鳥(983)の声が届いた:
アリッサ(985)の声が届いた:
とうね(997)の声が届いた:
ジャス(1003)の声が届いた:
メフィ(1016)の声が届いた:
舞華さん(1019)の声が届いた:
ントゥラス(1033)の声が届いた:
おさる(1041)の声が届いた:
しっき(1284)の声が届いた:
たんじぇ(1449)の声が届いた:
フィル(1484)の声が届いた:
ゆ〜(1520)の声が届いた:
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![]() | Next Duel |
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B1F C-19 / 砂地
【パーティのデュエル行動】* リリィ(134) : 誰かに練習試合を申し込む * ヴァン(363) : 誰かに練習試合を申し込む * リック(590) : 誰かに練習試合を申し込む リリィ(134)の設定が選択されました!
Happening!
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「うぅ〜・・・こっち来ないでー!」 子供が歩行雑草に追われている。 子供は本を大事そうに抱えて太い木に隠れて震えている。 「・・・モッサァ?」 歩行雑草がこちらに気付いた。 「モッサァァァァァァァッ!!」 邪魔者と判断したらしく、こちらに向かって突撃してきた! (この戦闘に勝利できなかった場合、戦闘終了時にB-21に強制移動)
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![]() | Next Battle |
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B1F C-19 / 砂地
イベント戦が発生!
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![]() | Data (第1回 第3回) |
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ENo.363 ヴァンドルフ・デュッセルライト |
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ENo.134 リリィ・ウィンチェスター ![]() ![]() ![]() ENo.590 フェリックス・ベルンシュタイン |
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[PL] Crymson |
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