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![]() | No.113 この名前が出てたらチキレに敗北したのさね | 神音 遙 |
![]() −◇− アタシの元に、一通の手紙が届けられた。 イヤ、手紙というのは正確な表現ではない。 ソレは、挑戦状だった。 『遙たん、俺達とチキレで勝負だ! もちろん負けた方が脱ぐんだぜ? クマヘッド』 「本人に許可も取らずにクマヘッドさんを使うとは、アタシの中の人も勝手ですナ」 だが、挑まれたからには受けて立つのがアタシのジャスティス。 この勝負、負けることは許されない── 「……で」 アタシは目の前の光景に唖然としながら呟いた。 「ははは、何だね遙たん?」 「チキレって、締め切り時間後の限界バトルかと思ったんでありますが……」 眼前に並べられた2台の車をチラリと見やり。 「ホントにチキンレースでありますかっ!?」 「だって格好よさそうじゃん!」 「アタシは免許持ってないのさね!?」 「大丈夫俺様も持ってない!」 それなら対等か。 イヤ、そんな問題じゃない気もするが。 「ルールは簡単。お互いに向かい合って車を走らせ、先にコースを外れて衝突を避けた方が負け!」 「あと負けた方が脱ぐ! 脱衣! 脱衣!」 ウサヘッドさんとパンダヘッドさんがルールを説明する。 確かに単純明快だ。負ける気はないが、もし負けたときに脱衣をするのも問題はない。 だが、ひとつだけ腑に落ちないコトが。 「アタシが勝っても、アナタたちが脱ぐトコ見たって楽しくないワケでありますが」 「あ、それは大丈夫。そこら辺にいたエロフを脱衣担当で捕まえて来たから」 なるほど。 さっきから手足を縛られて猿轡をカマされたニアさんが、むーむー唸りながら転がってるのはそのためだったのか。 本人に許可も取らずにニアさんを使うとは、アタシの中の人も(ry 「なら無問題ですナ」 「勝っても負けても脱衣が見られるなんて、俺様頭いいよね!」 「ホントに頭がよければ、大学くらいアッサリ卒業してると思うのさね」 「ちょ、遙たん!?」 かくしてレースはスタートされた。 古いインパラが、圧倒的な排気音を奏でながら死へと向かって爆走する。 こういうバカげたレースにクラシックなアメ車を用意するとは、さすがクマヘッドさん。 格好から入るのは大切なコトだ。 だが、インパラに窮屈そうに収まる着ぐるみ3体が、雰囲気を台ナシにしていなくもないが。 「さて……」 このまま走っていても埒が明かない。 相手は、瀕死の重傷を負っても3秒あれば無傷に復活するような、ある意味究極生命体だ。 もしかしたら死んだって生き返るかもしれない。 そんなモノを相手にチキンレースをしたところで、勝ち目はないだろう。 「まずはコッチの覚悟を見せてみますかナ?」 アタシはそう呟くと、ステアリングを強く握り── 「そぉい!」 バキッ 「うりゃっ!」 ポイッ ブッコ抜いたステアリングを、窓から投げ捨てた。 コレで車は曲がることができない。 ルールは先にコースを外れた方が負けなのだから、少なくともアタシには引き分け以上が約束されたワケだ。 さて、相手はどうでるか……遠く離れた対戦相手の様子を見やる。 あ、ウサヘッドさんが車外へ放り出された。 アッチはアッチでナニやらワイワイやっているようだ。 恐らく車内が狭いとか、アタシの脱衣を拝むのはひとりで十分だとかで争っているのだろう。 うーむ、まずはこちらに注意を引かなければ…… 「仕方ありませんナ」 あまりやりたくはないが、この際手段を選んでいる場合ではないだろう。 アタシは腹を括ると、シートに屈み込んであるコトをはじめた。 そしてコトを終えると、ソレを手にして窓から身を乗り出す。 「おーい!」 まだ距離がありすぎて聞こえるとも思えないが、とりあえず大声を上げる。 そして手にしたモノをぶんぶかと振り回した。 「脱ぎたてぱんつでありますよー!」 ギン!! そう擬音が聞こえそうなほど、クマヘッドさんたちの視線が一点に集まった。 本能……というか煩悩でアタシの叫びを聞き遂げたのだろうか? いやはや、さすがというかなんというか…… まぁ、ソレはいい。 「そぉい!」 アタシは手にしたぱんつを車から遠ざけるように投げ飛ばした。 風に乗ったソレはヒラヒラと舞い、コース脇にポトリと落ちる。 その場所は明らかに衝突コースから外れていた。 「うし」 アタシは満足げに頷くと、身体を車内へと戻す。 コレでクマヘッドさんたちは、あくまでもガチの勝負を挑むか、衝突を避けてぱんつを回収に走るかの二択を迫られたというワケだ。 さぁ、どうするか? 見れば、クマヘッドさんとパンダヘッドさんが車内で殴り合っている。 『パンツが重要だろ! 遙たんの脱衣なんか放っておいても見れる!』 『ばっかお前遙たんがパンツ穿いてるわけないだろ! あれはダミーだ!』 予想するに、こんなところだろうか? ふっふっふ、揉めるがいい。 だがアナタたちは、ぱんつという目先の利益に負けるとアタシは確信している! アタシはいまだ揉め合うクマヘッドさんたちを斜めに見やり、勝利の笑みを浮かべた。 「……って、アレ?」 ナゼ斜め? 慌てて事態の確認を急ぐ。 車は相変わらず真っ直ぐ走っている。 だが、コースは衝突線上を外れつつあった。 だったら軌道を修正すれば── 「あー! ステアリング!!」 方向を修正するためのステアリングは、既に遥か後方。 そうか、アレを外したときに弾みで衝突コースからズレたのか…… かくしてレースは終わりを迎えた。 「( ゚∀゚)o彡゜パンツ! パンツ!」 「うぅっ、なんたる不覚……」 勝負に負けた上にぱんつまで奪われるとは、一生の不覚である。 この上脱衣まで晒すのは…… 「さぁ遙たん、脱いで脱いで!」 うーむ、逃げられそうもないか。 「仕方ありませんナ」 「( ゚∀゚)o彡゜脱衣! 脱衣!」 「そこら辺で捕まえたょぅι゙ょを脱衣させるのさね」 かくして本人に許可も取らず、クリスさんを脱がせるアタシであった。 いいよね、もう脱いでるし。 −◇− 熊頭「……で」 遙「なんでありますかナ?」 熊頭「2500文字オーバーも書いて、どこがチキレ敗北?」 遙「ほら、SS中でチキンレースに負けてますし」 熊頭「酷いオチですよ!?」 遙「黙るがいいさね!」 |
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