レナーテ(385)からのメッセージ:
レナーテ「Mimirs Stauseeへようこそ、ラテ殿。 ためになるかどうかはわからんが、時間つぶしにはなるだろう」
マリア「いえいえ。茶花(ちゃか)という言葉もありますからね。 茶道に触れる機会がなければ、わからなくても当然だと思いますよ>イニャスさん」
レナーテ「さて、今回はPACについての話をしよう。 PACと言ってもパトリオットではなくポリ塩化アルミニウムだが」
レナーテ「PAC……ポリ塩化アルミニウム、もしくは塩基性塩化アルミニウムは水道の凝集剤だ。 化学式は〔Al2(OH)nCl6-n〕m (1≦n≦5、m≦10) 含有量が酸化アルミニウム(Al2O3)として10%〜11%の水溶液の形で販売されている」
レナーテ「pHは原液で2〜3、10g/lで3.5〜5.0 マウスにおける急性毒性は経口LD50が12790mg/kg、腹腔LD50が1920mg/kg 次亜塩素酸ソーダ(消毒剤)や苛性ソーダ(アルカリ剤)ほどではないが刺激性があるので、付着した場合はすぐに洗わないと薬傷をおこす」
レナーテ「また、酸性であるため次亜ソと混合すると塩素ガスが発生する。 薬液補給時にタンクを間違えたりすれば大惨事になるので注意しなければならない。 そんなミスがそうそうある訳がないと思うかもしれないが、実際に何件も発生している」
レナーテ「PACは水道界において、傾斜板沈降装置と並ぶ二大発明と呼ばれている。 それまで使われていた硫酸バンドに比べ凝集力が強く、また凝集pH範囲が広いため、現在では世界的に使用されているそうだ。 ただpHの適正値は水質によって大きく変化するので、実際の運用データの分析は不可欠だがな」
レナーテ「一応、適正pHは6〜8と言う事になってはいるが、例えば当市の浄水場においては6.7を下回るあたりから徐々に濁り始める。 逆にpHが高くなった場合、7.0を超えると急激に凝集力が落ちる。6.9が最適のようだ。 そのためpH調整が必要となるのだが、その際、原水のpHだけではなく濁度も関係してくる」
レナーテ「濁度が上がれば、当然PACの注入量を増やす事になる。そしてPACは酸性であるため、注入するとpHが低下する。その影響を考慮に入れなければならない。 つまり、高濁度低pHの場合や超高濁度の場合は苛性ソーダ等のアルカリ剤でpHを上げてやる必要があるし、低濁度高pHの場合は酸剤で下げてやる訳だ」
レナーテ「しかし、酸剤の注入設備を持たない浄水場も多い。 勿論、水質が安定していれば持つ必要は無いが、単純に作る金が無いと言う場合が殆どだ。 そのような浄水場ではPAC自体を酸剤の代わりとして使っているのだが、本来の必要量を超えるPACを注入するのは無駄なフロックの増加、フロックの沈降性の低下、残留アルミニウムの増加などの原因となる」
レナーテ「早急な改善が求められているとは言え、どこも財政は厳しい。 耐震化、老朽化した施設の更新、漏水修理……予算がいくらあっても足りん。 しかも水需要は減り続けているし、値上げへの反発も強い。 不採算地域を切り捨てられるならば楽なのだが、ライフラインである以上そうもいかんしな」
レナーテ「水温と凝集効果の関係についても話したかったが、あまり長いと読む方も辛いだろう。 今回はここまでにしておこう。 次回は次亜塩素酸ソーダについて話す予定だ」
ミィ(222)からのメッセージ:
ミィ「無線ですか…本日は晴天なりって定型だったんですねぃ。 無線は大昔のものが今でも動く状態でリサイクルショップなどに転がっています。」
ミィ「チューナー等と同じく、機構が単純なのでしょうかねぃ。 経年劣化の影響を受けやすいカセットデッキのゴムや、CDのレンズも見習って欲しいものです。」
ラテ(301)からのメッセージ:
ラテ「茶花の話は興味深かったなー。「既に露地で咲いてる花を使わない」というのは国内の花卉生産サイクルと表裏だね。自然界で見頃を迎える頃には生産のピークが過ぎてる花がほとんどだ。ファッションもそうだけど、季節を先取りするのが粋なのかねー」
ラテ「しかし電波法とか細かくて大変だなー……」
ルア(813)からのメッセージ:
ルア「昨日から参加させて貰っておる。宜しく頼む。」
ルア「さて、前回レナーテ君の言っておった無線試験電波に於ける『本日は晴天なり』というフレーズについて、蛇足ながら付け加えさせて頂こう。 このフレーズは、英語圏で使われておるテストフレーズ『It is fine day( today).』の直訳である。 何故にこのフレーズが使われておるのかというと、このフレーズは英語の発音要素のほぼ全てが含まれておる為、受信状況の調査に最適であったのだな。」
ルア「……とまあ、このような話をしたは良い物の、内容が他の者と被ってそうである。難しいものだ。」
ウーシェ(1514)からのメッセージ:
ウーシェ「そういって貰えると助かる。某島国では民間の帯域が広い為、軍用無線の帯域確保に難儀しているそうだね。 同じように空港過密の環境では空路も複雑で混雑しており、低速の軍用機には厳しい環境だ。この前、初飛行した新型輸送機は民間機と同じ速度で運用できるのが売りになる。低速機は他の邪魔になる都合、飛行計画で後回しにされ運用効率が悪いからね」
調(1554)からのメッセージ:
調「面白そうなので聞かせてくださいー!」
調「面白いネタがあったらひろーしますねっ」
イニャス(2020)からのメッセージ:
イニャス「>レナーテさん そう言って頂けると嬉しいですし、ありがたいです。この調子に乗ってではないのですが、ちょうどプラズマについて少し学ぶ機会がありましたので、明日に紹介します。」
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